ジジババのたわごと

孫たちさらにその孫たち世代の将来が、明るく希望が持てる時代になってほしい。

ドル離れが加速

2008年01月04日 | Weblog
近年の世界は、大きな波が静かに動き始めているような予感がする。
アメリカ一極支配から、少しづつ脱皮しているように感じる。
後世になって振り返ったら、ちょうどブッシュ大統領のときが、大きな曲がり角だったということになるのではないだろうか。
何と言っても、これまで絶対的だった機軸通貨であるドルの信用がかげっているいることが大きい。
ドルの信用力が低下することは、国際社会における軍事力・外交力とも相関関係にあるので、アメリカの覇権を揺るがすことになるだろう。

住宅バブルであるサブプライム住宅ローン崩壊でつまずいて、ドルが信頼を失うことに拍車がかかったが、つまるところ最大の原因は、イラク、アフガンでの戦争だ。
自国の都合だけを前面に出した単独主義丸出しの傲慢な政策が、イラク戦争に象徴的に現れている。
それが経済的な負担は言うまでもなく、さまざまな面に影を落としてきている。

自国の通貨をアメリカドルと連動させる、いわゆるドルペッグしていたクエートが、ドルペッグをやめた。
石油輸出国機構OPECでは、反米的なイランとベネズエラが「原油価格をドル建てで表示するのはもう止めて、代わりにドルやユーロ、円、ポンドなどの各種通貨を混合した通貨バスケットで原油価格を表示するように制度を変えるべきだ」と主張したが、実際に動き出しているという。
ペルシャ湾岸のアラブ産油国では、ほかにもドルペッグを解除する国が続きそうな雲行きだ。
中国は少し前にドルペッグを解除した。南米の国でもドルからの離脱を模索している。
原油の国際価格はこれまでドル建て一本だった。ドルの国際決済通貨としての地位に亀裂が見えだしたというあたりだろうか。

日本、中国、サウジアラビアなどが対米従属の方針なので、アメリカの地位がおいそれとは揺らぐことはないだろうが、相対的にEUの地位が高まる。
ユーロをはじめドル以外の通貨で取引する傾向が加速している。
さらに多額の外貨を持っている中東産油国や中国などは投資対象を多様化させ、ドル以外に分散させている。


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