アーナルデュル・インドリダソンの『印』を読みました。
友人の持つサマーハウスを借りた女性から警察に電話が入りました。サマーハウスに来てみると持ち主の女性が首を吊って死亡していたのです。持ち主の女性マリアは、2年前に最愛の母を亡くしてから鬱気味でした。ただ、彼女からサマーハウスの鍵を数日前に借りた時は普通だったというのです。警察は、現場を検証して、自殺であると判断しました。
アイスランドレイキャビック署の刑事、エーレンデュルのところへ女性の発見者が訪ねて来ました。彼女はマリアは絶対に自殺ではないと言って、一本のカセットテープを置いて行きました。マリアは、死後の世界に興味を持っていて、そのテープは降霊術師を訪れた際のものだというのです。急ぎの捜査がなかったエーレンデュルは、マリアの事件を探り始めました。
『湿地』から始まるエーレンデュルシリーズの最新作です。落ち着いた雰囲気を持ったミステリーで、僕の好きなヘニング・マンケル のヴァランダー警部シリーズによく似ています。ストーリーもしっかりしていて読み応えがあります。年末年始のお供にぜひどうぞ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます