kikoがスタート

2005年8月にスタートしました。
私が観た(見た)、感じた、覚書き、気になることを書いてます。(^^ゞ

第35回 高松塚古墳壁画公開②「ガラス窓から見た5つの壁画」

2021年10月24日 | 奈良・キトラ古墳壁画と高松塚古墳壁画
高松塚古墳壁画公開の受付場所、飛鳥歴史公園館へ向かっています。


飛鳥駅から徒歩10分ほどにあるトンネルは
飛鳥歴史公園館と高松塚古墳へ通じる道ですが
キトラ古墳へと通じる道でもあります。

飛鳥歴史公園館

明日香村周辺の様子が一目でわかる立体模型があり
公園の各地区や史跡の位置を確認することができます。


歴史公園館の前に着くと
歴史館右手の前にある、白いテントへ案内されました。


ここが受付場所です。
応募の時間には少し早いですが、受付完了です。


飛鳥歴史公園館で待っていると
受付した白いテントの手前のセミナールームに案内され
高松塚古墳と壁画のビデオを見ました。


その後、学芸員さんの案内で飛鳥歴史公園館の北側へ・・・
右に見える建物内で、国宝高松塚古墳壁画が公開されます。


写真は禁止など、注意のあと・・・
入口で用意されていた拡大鏡を手に持って入っていきました。

今回は、見学通路側ガラス窓の向こうに
西壁女子群像・東壁女子群像・東壁青龍・東壁男子群像・北壁玄武
が見えるようになっていました。



見学通路側ガラス窓から見た「高松塚古墳壁画」です。


上写真左端「北壁玄武」

北方の守り神です。

石室北壁の中央に、灰色の亀の上に青緑色の蛇が円を描くように巻き付いて描かれています。亀と蛇の頭が漆喰ごと失われていますが、輪郭の蛇はしっかりと残っています。その形はキトラ古墳の玄武と極めて近いことが知られています。


上写真左から2番目「東壁女子群像」

石室東壁の最も北寄りに描かれています。

発見当初から顔を中心に多くの部分が失われていました。画面に向かって左から薄桃、赤、黄、緑の衣を着けた女子が西壁と同じように描かれています。 頭の高さが揃っており四人が近しい関係にあるように見えます。左端の女子は手に「払子(ほっす)」状の持ち物「蠅払(ようほつ)」、右端の女子は赤い円翳を持っています。

※ 円翳(えんえい)=鳥の羽や絹布を張ったうちわ型の道具で、三メートル程度の長柄のついているもの。儀式などで、天皇の顔を隠すために左右から女官がかざした。


上写真左から3番目「西壁女子群像」

飛鳥美人の名で知られる、私が一番見たかった壁画です。

石室西壁の最も北寄りに、四人の女子が黄、薄桃、赤、緑の衣を着け、左右思い思いの方を向いています。頭の位置を不揃いにし、四人を少しずつ重ねるように描くことで、人物の間に自然な奥行きを作り出しています。

手には孫の手のような形の「如意(にょい)」や、柄の長い団扇(うちわ)状の「円翳」を持っています。黒く長い髪は首の後ろあたりで束ねています。顔や衣の輪郭は柔らかな墨の線で描かれ肌には淡い桃色を塗り、唇は鮮やかな赤色です。


上写真左から4番目「西壁男子群像」

石室西壁の最も南寄りにある、四人の男子群像です。

女子群像よりも少し太い墨の線で描かれています。緑や青、黄などで彩った衣と、網目の見える黒い冠を着けています。左端の男性は折り畳み式の椅子を手にして、左から二番目の男性は、予を納めたかと思われる赤色の包みを肩にかけています。

右から二番目の男性は首から袋を下げて、右端の男性は先端の曲がった杖のような棒を手にしています。顔の図像は損傷のため大部分失われていますが、左から二番目の男性は前方を見据えるような引き締まったった表情がわずかに見て取れるそうです。


上写真右端「西壁白虎」

西方の守り神です。

西壁の中央に、青龍に近い形で長い胴にS字状にもたげた首が描かれています。基本的には黒い線で描かれていますが、口や爪に濃い赤で、腹には淡い赤がほどこされています。上方には銀箔を貼った月像(月輪)があらわされています。



いま高松塚古墳壁画を見てきた、仮設修復施設です。

見学に用意された5つの壁画以外の、天井星宿なども
同じ部屋に置かれていましたが見えませんでした。



※高松塚古墳壁画は、いずれも二上山の凝灰岩でつくられた石室の
 内面に塗られた厚さ数ミリメートルの漆喰の上に描かれています。

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