射撃実験により鉄砲玉が貫通した甲冑 (江戸時代・18から19世紀)
江戸時代の一般的な鉄製の銅です。澤田氏が行った火縄銃の射撃実験により
前胴の中央部と右胸に命中した玉が、共に後胴まで突き抜けています。
澤田氏は実験や実射経験から、火縄銃の有効射程は約100メートル
命中率も考慮した適切な射撃距離は約50メートルとしています。
上:薩摩筒 (鹿児島県産鉄砲)
全長:114.8 銃身長:84.3 口径:1.5 (江戸時代・18~19世紀)
下:国友筒(滋賀県国友産鉄砲) 銘 国友藤兵衛能当
全長:126.5 銃身長:101.0 口径:1.1 (江戸時代・18~19世紀)
男性たちが興味深く見ています。
上:関ヶ原の旧家に伝来した慶長大鉄砲 銘 芝辻理右衛門作
全長:228.7 銃身長:167.1 口径:1.9 (桃山から江戸時代・17世紀)
下:目当の使い方を記した稲富流砲術の伝書 (江戸時代17世紀)
六文銭紋入鉄砲袋
運搬の際に鉄砲を風雨から守るためのものです。大名行列の多くの絵では、鉄砲袋に入れた状態で描かれています。木製、革製、和紙を重ねて漆で塗り固めたものなどがあります。
この鉄砲袋は皺革製で、六文銭の家紋を金箔押しであしらっています。
六文銭の家紋は、真田家の旗印で描かれている
仏教の世界で言う「三途の川の渡し賃」です。
黒船来航前後の代表的洋式銃・ゲベール銃など(江戸時代・19世紀)
上:真田幸村所用といわれる「馬上宿許筒」 (江戸時代・17世紀)
銘 芝辻彦八郎作 全長:58.5 銃身長:36.9 口径:1.2
下:火打ち石式と火縄式兼用の三連発銃 (江戸時代・17世紀)
全長:86.8 銃身長:54.2 口径:1.2
桜田門外の変で使用されたといわれる「水戸藩製六連発拳銃 」
全長:35.4 銃身長:20.1 口径:0.9 (江戸時代・19世紀)
銘 中澤晃敬 彫工 鎌田寿次(花押)
鉄砲好きには堪らない「澤田平コレクション展」でした。