黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔』三上延(アスキー・メディアワークス)

2013-03-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
未だ東日本大震災の余震が続いていたある日、篠川栞子は、妹と共に従姉妹の結婚式へ。五浦大輔がひとり店番をしていると、栞子に似た声で電話がかかってきた。彼女かと思いきや、その声の主は栞子たちの母・智恵子だった。店のすぐ近くからかけたきた智恵子は、また来ると予告していった。
その翌日。智恵子を訪ねて客が来たが、内容は珍しい古書に関することだという。代わりに本来の依頼人だという雪ノ下に住む貴城慶子の元へ赴いたふたり。そこにあったのは乱歩に関する膨大なコレクションだった。
慶子は喉頭癌により声帯を切除した上に、震災で本棚の下敷きとなって怪我をし、車椅子生活。そんな彼女の世話をしているという慶子の妹・田辺邦代…前日店に来た…を通訳としつつ、会話することに。
乱歩のコレクションは、彼女の愛人であった亡き鹿山明氏の持ち物だという。他に、強固な金庫が残されており、そこには乱歩に関する何か重要なものがしまわれているらしいのだが、鍵もなく暗証番号もわからないという。その金庫を開けることができたら、蔵書を売ってくれるということになり、その謎を解くべく奔走する。
しかし鹿山の子供たちはそんな父に対して、そして乱歩の作品に対して、複雑な心情を抱いており、一筋縄ではいかない。さらに智恵子も現れて……

シリーズ第4弾。テーマは乱歩で長編。智恵子さんもいよいよ登場。
何げにテレビ放送ももう追いついてしまってるんですね(笑)。

<13/3/16>

本なお茶会出張版@カトレア草舎

2013-03-16 | おでかけ
 いつもは三条市の真昼造船さんで開催されている『本なお茶会』ですが、今回は新潟市のアトリエ兼紅茶屋さんのカトレア草舎さんで出張開催されました。参加は6名+2名。

 テーマは『言葉の魔術師、山尾悠子の世界』……山尾悠子さんの『ラピスラズリ』(文庫版)を課題に、言葉の表現についてあれこれ。
 あまり一般的ではない作家さんなので、半数の4名はその場で初めて読んだ方たち(つまり一般参加者では、わたしを含めて2名しか読んでない)でしたが、それだけに新鮮な意見が聞けて楽しかったです。
 言葉ならではの意識の跳躍、思いもかけない叙述トリックの可能性も示されつつ、また山尾作品への認識を新たにしました。

 そして、アーティスティックで、感性の鋭い人々(わたしを除く/笑)の集まりだったせいか、何だかスピリチュアルな方向に話が盛り上がったり、外からみたら謎の動きをしたりしつつ、いつもとは別方向で濃い内容な会でした。テーマと場所、ヒトが見事に絡み合って出来上がった、奇跡の空間、という印象。

 個人的には、カトレアさんちのわんこがとても可愛らしかったので、なでなでしたかった……O(≧▽≦)O