黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『パロール・ジュレと紙屑の都』吉田篤弘(角川書店)

2010-04-19 | 読了本(小説、エッセイ等)
キノフという北の街では、伝えようとして伝えられなかった言葉……秘密、隠し事、弱音、本音、真実……が、人知れず凍りついて結晶になるという不可思議な現象が起こるという。
暢気な街の住人たちのほとんどは、その事実に気づかずにいるが、<解凍士>と呼ばれる凍った言葉を解凍することのできる人間たちが、国の極秘任務と連携しているらしい。
その神秘の解明を使命とし、キノフへと向かった某国の諜報員・フィッシュ…十一番目の。
紙魚となり書物に潜りこむことで、時空を超えあらゆる場所を渡り歩くことができる能力を持っている彼は、その能力で街への潜入を果たす。
その後、古書肆で見かけた、若くして亡くなった烏口職人の生涯を描いた本『烏口職人の冒険』に入り込み、彼に似た人物に変装するフィッシュ。
そんなフィッシュを追う刑事・ロイド、そして4人の<解凍士>たち…カジバ、ニシムク、タトイ、タテガミ。
やがて水晶の義眼を持つ美しき謎の女・レンの存在を知る、若いウェイトレス嬢・ココノツと知り合うフィッシュだったが……

ちょっとサスペンスタッチなファンタジー?
舞台は架空の街ですが、何となく東欧とかロシアっぽい国が思い浮かんでくる感じ。
とても独特で、魅力的な設定が満載なお話でした♪

<10/4/18,19>