黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『歪み真珠』山尾悠子(国書刊行会)

2010-04-03 | 読了本(小説、エッセイ等)
誉れも高きゴルゴンゾーラ大王、蛙たちの王は、蔓延する原因不明の奇病に頭を悩ませていた。そこへやってきた蛇の女王は、夢見の丘で託宣を受けるようにと助言にやってきて……『ゴルゴンゾーラ大王あるいは草の冠』、
エティンと呼ばれる荒れ野に美神が降臨するという噂が広まり、乙女たちはひとめ見たいと集まる。さらにそれを諌めるために集まった女親、その親に連れてこられた幼女たち。そこに現れたのは……『美神の通過』、
海辺の娼館通りの娼婦たち。そんな彼女たちは日焼けを避けるために重装備をしつつ、人魚を釣るべく糸で吊った鏡を反射させていた……『娼婦たち、人魚でいっぱいの海』、
アルゴナウタイに参加できなかった俊足のアタランテは、静かに憤怒した。女であることを理由に船旅の仲間に加われなかったからだ。そんな彼女を育ての親である雌熊は宥めるが……『美しい背中のアタランテ』、
マスクとベルガマスクは、美貌の双子。劇場では舞台の花と呼ばれ真珠と呼ばれた。しかし客である公爵と公爵夫人のそれぞれが恋に狂って別居に至り、町いちばんの製粉業者の内儀が自殺をはかるに及んで、座主クリングゾルにより、片割れは追放され……『マスクとベルガマスク』、
悪魔払いの祈祷の佳境で、苦しむ幼い王女の口から、浅黒い半裸の女が現れ、聖アントワーヌに抱きついた。それはさらに弟子イラリヨンに化け……『聖アントワーヌの憂鬱』、
水系の上流地のひとつである地。水源地の管理の当番が回ってくる魔女を恋びとに持った私……『水源地まで』、
向日性と仮に呼ぶ性質は、かの地のひとびとの生活全般を厳格に支配している……『向日性について』、
年の離れた夫が亡くなり、フウの木屋敷と呼ばれる屋敷のあるじとなった私。しかし管財人のFは、婚姻証明書が見つからないと遺産相続が向こうになるかもしれないと言い出したことから、屋敷中を探し回ることになった。ある年の秋の不可思議な出来事……『ドロテアの首と銀の皿』、
赤い右手でたましいの顔を盗む<影盗み>と呼ばれる存在について概要をまとめた赤い表紙の小冊子・通称<赤本>。それは、世に隠れた影盗みたちの存在を炙り出し糾弾する論調で書かれた解説書で……『影盗みの話』、
その日<腸詰宇宙>の全域にわたって太陽の異常は目撃された。太陽は降下してきて人々は火を発見した……『火の発見』、
昔から身近に、天使の存在を感じていた少女。そんな彼女は、十五歳の年越しの夜に見た夢は、滅びの世界で……『アンヌンツィアツィオーネ』、
食事中の女王。母に連れてこられた私。母は願いを叶えて欲しいと女王に訴えると……『夜の宮殿の観光、女王との謁見つき』、
大理石でできた女王が君臨する夜の宮殿。女王が、庶子の馬が語る。そしてある者は庶子の邪悪な弟について語る……『夜の宮殿と輝くまひるの塔』、
紫禁城の後宮で、ひとりの女が紫壇の椅子に腰掛けている。纏足され歩けない彼女は……『紫禁城の後宮で、ひとりの女が』の15編収録。

完全にファンタジーなものから、絵画や神話を題材にしたもの、現在が舞台のものまでさまざまな内容のSF…というか幻想小説作品集(概ね掌編、『ドロテア~』は短編くらいの長さ)。
美しい造本と文章に魅了される一冊。
『美神~』は、一歩間違うとギャグ??とか思ってしまうのですが(そこは山尾さんの秀麗な文体で、ギャグには見えないのですが…)、エドワード・バーン・ジョーンズの絵画『THE PASSING OF VENUS』を元に書かれているとか。

<10/4/3>

タルトタタン@ドゥマゴパリ

2010-04-03 | スイーツ
 わたしの画像だとチョコレートケーキっぽく見えますが(笑)、ほぼりんご(煮たor焼いた?)で、底は薄いパイ生地。
 ゆるめの生クリームが添えられています。
 大きさ的にはボリュームはありますが、甘さ控えめなので、いくらでも食べられる感じ。

***** ***** ***** *****
 ドゥ マゴ パリ:東京(渋谷) 

 渋谷のBunkamuraの中にあるおしゃれなカフェ。
 1Fは吹抜で、空が見えます♪


マンゴーデザート@タカノフルーツパーラー

2010-04-03 | スイーツ
 上京ついでに、ちゃちゃさんとお茶してきました~♪

 ちょうどデザートプレートのフルーツが、マンゴーになったばかりのようです(~6月まで?)
 マンゴーのムース、マンゴーのシャーベット、マカロン、パイ、ゼリー&杏仁?と生のマンゴーが載ったデザートプレート(……うっかり、ひとつずつ撮るのを忘れて、食べてしまいました;)。
 マンゴーのムースは、完全にマンゴー色ではなくてちょっと白が入っててマーブルっぽい色合い。上に生クリーム、グロゼイユが載ってます。中に果肉(あるいはジュレ?)が入っていて、土台はナッツ入りのチョコのスポンジです。
 マカロンは、ちょっともちっとしたマカロン生地の間に、マンゴーの果肉とヨーグルトのクリーム。
 小さいグラスの中に、透明なゼリーと杏仁豆腐っぽいものが入っていて、底の方にほのかにピンク色の種っぽいものが沈んでいたのは、グロゼイユかな?
 生マンゴーは美味しかったですが、ちょっとまだ熟しきってない感じかも(若干クセがある感じ?)。

 タカノフルーツパーラー:東京(新宿、ほか) ※池袋東武内。