黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『煙突の上にハイヒール』小川一水(光文社)

2009-12-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
付き合っていた恋人の為に、お金を貯めていたOL・宿原織香。ところがその恋人が結婚詐欺師であるとテレビで知った彼女は、彼の為に用意していたお金で、衝動的に、発売されたばかりの高価なMew(マン・エンハンサー・バイウイング)という一人乗り背負い式ヘリコプターを買ってしまう。周囲の人々に秘密にしていたが、同僚の細倉貴和子にばれ、彼女も始めることに。一緒に空の散歩を楽しむが、そんな中で一人の男性を助ける……『煙突の上にハイヒール』、
大学の助手・御厨がアパートで飼っている雄猫・ゴローが太り始めたことから、友人たちと共にゴローに車載カメラを装着し、その行動を記録することに。そのカメラに映っていたのは、ある女性とその部屋……それは近所のコンビニで働く魚沼唯の部屋だったのだった。
ひょんなことから彼女と親しくなった御厨だが、ゴローの事は言い出せずにいた。そんな中、ゴローが怪我をして帰ってきて……『カムキャット・アドベンチャー』、
クリスマスイブ。雪の降るオープンカフェにいた未知は、タスクという少年型のロボットに出会う。持ち主だった老婦人・華さんの葬儀の帰りだという。一方、浮気をしている恋人の裕也に決断を迫った未知は……『イブのオープンカフェ』、
一角電機工業で働く吉崎晃司は、部下で、ひとつ下の後輩である生粋の工学オタク・倉近稔が、人間そっくりなロボット・ミナを密かに作ったことに気づいた。それを商品化するため、二人で密かに公開に向けてブラッシュアップと根回しを進めた。その甲斐あって完成した、量産型ロボット“芳乃”は売れたが……『おれたちのピュグマリオン』、
2015年。臨時扶養者特措法により、両親たちを病でなくし身寄りのない少女・山口芳緒を預かることになった狩野習人。互いに4年前に流行し、多数の死者をだした伝染病・白鳥熱により、家族を失っていたふたりだったが、それぞれに秘密を抱えていて……『白鳥熱の朝に』の5編収録。

SF設定を使った近未来的な短編集。
それぞれの設定を活かした素敵な作品ばかりv
表題作も良かったですが、猫好き的には、『カムキャット~』が(笑)。

<09/12/30>