黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『沼地のある森を抜けて』梨木香歩(新潮社)

2005-10-25 | 読了本(小説、エッセイ等)
亡くなった叔母から、マンションと上淵家の家宝である『ぬか床』を受け継いだ久美。それは気に入らぬ者が触れると、うめき声をあげるという奇妙なぬか床だった。
ある日、いつものようにかき混ぜていると、中から卵が現れる。やがて孵った卵から少年が現れ、彼女の幼なじみ・フリオは、その少年をすでに亡くなっている小学校時代の同級生・光彦だといい張る。
一方、ぬか床にまつわる奇妙な事象の謎を解く為、生前の叔母と親交のあった学者・風野と共にぬか床の元となった土があるという、先祖の故郷の島の沼に向かう。

一歩間違うとホラーなのですが、そこは梨木さんらしく味わい深いお話になっています。
……それにしても、『ぬか床』を主材にしようと思う辺り、ちょっとすごい発想力だなぁと思ったり(笑)。

<05/10/25>