黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『夢の中の魚』五條瑛(双葉社)

2005-10-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
韓国日報の在日特派員・洪敏成は、『東京姫(ドンギョンヒ)』というコードネームをもつスパイ。
童顔で人あたりのよい外見とは裏腹に、シニカルで情報を得る為ならどんなことでも平気でする、変わり者。そんな彼が新宿歌舞伎町でウェイター兼用心棒として働く、元レスラー・パクとともに、日韓漁業協定を巡り暗躍する、連作短編集(長編的)。
葉山から、怪獣映画『GAILA』を見たか?……と電話が。そこに映っていたものとは……『GAILA』、
少年が浜辺で拾った金属片。そんな彼の前に、洪たちが現われ……『For the girl』、
パクの働く店の韓国人ホステス・ナミエ。彼女は、暴力をふるわれてもじっと耐え、男に尽くす彼女の真意は……『ナミエ』、
パクが昔世話になった老レスラー。ひょんなことから彼の頼みを引きうけることになった洪は、そこから思わぬ情報を拾い……『ここに、眠る』、
洪はさらなる情報を引き出す為、りりこにロメオ(色男)を仕掛ける……『ロメオ』、
韓国日報に届いた一通の投書。それは何故か中傷を受ける町のパン屋からのものだった……『腐りかけた林檎の木』、
着々と布石を打っていく洪。そしてパクに正式にパートナーになって欲しいという『夢の中』、
プロローグ、エピローグ的短編『少年Ⅰ』『少年Ⅱ』、文庫版書下ろし『東京楽園生活』を収録。

再読です。
葉山さんと洪さんの絡みは結構好きなので(エディさんの時とちがって対等な感じ
が)、また新作も読みたいです~。せっかく韓流ブームのご時世なんだし(笑)。

<05/10/16>