CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】実力も運のうち 能力主義は正義か?

2021-09-06 21:10:49 | 読書感想文とか読み物レビウー
実力も運のうち 能力主義は正義か?  著:マイケル・サンデル

難解だけど面白い本だった
白熱教室で一世を風靡したサンデル先生の著書なんだが、
現在のアメリカにおける問題の根幹に触れるような内容で、
能力主義というものの是非を問うのがすごく面白い
ものすごく考えさせられる一冊だった

タイトルの「実力も運のうち」というのは
著書中に出てこなかったと思うのだが、
実力を持ってるのは運がいいよねという単純な話ではなく、
実力とはそもそも何を示すのか、
アメリカでは、努力の結果が正当に評価される社会を目指すとされて、
それが翻って、現状評価されていない人は努力が足らないというロジックとなり、
様々な不平不満が募ったという今を説明して、
現在のアイビーリーグの選抜への疑問から、そこをいっそのこと
ある程度の能力以上からはくじ引き(運任せ)にしたほうがよいのではと
かなり面白い提案となるものでありました

能力と呼ばれるものが、運と呼べるのか、
ある種の生まれ育ちに左右される部分が否めない現状なので、
貧困から抜け出すことができない、真の能力と呼ばれるものがなんなのか、
また並行して、その能力とは異なる技能についての尊敬が失われていることの問題点など
まぁ、言い出したら様々に不満となることが、
とても理路整然と解説されていて、すさまじく頭のいいひとだなと痛感させられたのでありました

以前の正義問題と同じく、これもまた、
よくよく考えてみるとどちらに与するという話になったら、答えに詰まる、
二択という単純さでは解決しない問題だとつきつけられたようで
非常に面白いのでありました
日本ではここまでではないのかもしれないが、大なり小なりそういう傾向はありそうだし、
個人的には、育ちの良さがそのまま環境の良さとなって、ずっと、有利なまま進むというのは
なんとも残念だと思いつつも、そういう両親は、頭のいいひと同士だったりするから、
自然と遺伝的にも優秀になっていくんじゃないか?と、今回触れられてなかった部分について
回答が欲しいとか思ったりもしてしまうのであるが、
それは、また違う話なんだろう

エリートが、それ以外を見下しているという感覚、
それは実在するだろうし、そういう僻目もあるだろうし、
いかにも人間の問題だという感じで、
それを解決する方法があるのか、それでいて、本当の意味での平等と
能力主義による、社会の繁栄は訪れるんだろうかと
考えるほど難しくなっていくのがたまらんと思えたわけであります

ただ、このご時世というか、昨今流行りのFIREとか見ていると
これも、この問題から発したもののようにも思えて、
そうなると、近々、不労所得への課税が増大して、
FIREだと思ってた人たちが、大変ひどい目にあるんじゃないかと
自分も目指しているだけに、気を付けようと考えたのでありました
この本読んでいると、確かに、投資で儲けたものというのは
実力により勝ち得たものと、また異なるようにも思えるので
そうではない実業による課税というのは、一見正しいようにも思えるというか、
それは、民主主義的に貧乏人が増えていけば、当然の帰結のようにも思える
となると、やはり、地道に働いて、手に職をつけておくというのが
正しい生き方、正義なんだろうか

考えてばかりいる

パラリンピック 東京2020 閉会式

2021-09-05 21:50:34 | スポーツ
見ながら思うままに書いてしまうのだが、
いい閉会式だと思いながら、しみじみしているのでありました
考えてみると、オリンピック含めて、こういう大きなイベントの開会式&閉会式って
ちゃんと見たことなかったなと、改めて思い知ったというか、
地元開催って、こういうところがいいなと
思ったりしている次第であります

全世界に放映されているのは間違いないんだが、
どれくらいの人が見ているかというと、
そんなでもないかなと、オリンピックも含めて思ってしまうんだが
今回、見ることができてよかったと
今感じたというお話でありました

メッセージをしっかり伝えるというのもいいんだが、
あれこれ趣向を凝らしたパフォーマンスというものの意味というか、
そのノリ、演出というのが、どんだけ大切かということを
今回の大会で、よくよく教えてもらったように思うのでありました
誰が出てくるとか、そういうキャッチーさでもいいんだが、
やっぱり、見ていて、出ている人が楽しそうとか、
なんか、共感できるもんがあるというのが重要なんだなと
オリンピックでは、出てくる選手が
楽しそうに和やかにしているのを見るだけで、
いいもんだなーと感じたりしたのでありましたが、
パラリンピックのほうでは、演出と選手がクロスしているところがよくて、
なんだかんだ、ノリノリな感じが
わちゃわちゃしてても、楽しそうで何よりという気分になれるので
心地よいと感じるばかりなのでありました

オリパラともに、パリの紹介が、短くまとまっているから
かっこよく映ってしまいがちだけども、
パラの導入にあった、集団手話によるマスゲームみたいなのとか
すげぇかっこいいなと見入ってしまったのである
けど、あれはあれで、東京のわちゃわちゃしたのの対極にある
あえての黒で統一というのが、機能したというか
両者がかみ合った、いい紹介になったなぁと感じているのでありました

音楽って重要だなということも
こういったセレモニーにおいて大切だと認識を新たにしたんだが、
そこを飾るにふさわしい、知られた曲目に日本のものというのが
少ないというか、古いというのが残念だと思ってしまったんだが
これもまた、認識が異なるのかもしれん
結局、ビートルズやサッチモが流れているというところと、
坂本九とゴダイゴが流れているということは、
時代的に変わらないし、そういうものなのかもなと反省したりもするのである
いつまで昭和だよとか思ってたけどもと考えたが、
海外といえばそれでいいんだろうか、
いや、海外含めて今の若い子は、スキヤキ知らないだろうと
思ったりするが、拘泥する話でもない

パラリンピックは、会長の挨拶がすげぇ勢いがあって好きだ
私にもヒアリングできそうな、わかりやすい発音なのもいい
というか、絶賛してにこやかという、ただそれだけのようだが
なんというか気持ちいいな
金継ぎの話は、ゆがみを愛するというものでもあるが、
行き過ぎて自分で壊す大名とかいたから、どうかなと思ってしまったが、
いい話だと思った

なんぞかんぞ、一ヶ月くらいこのイベントを楽しんできたんだなと
振り返ったりするのでありました
次は3年後、すぐじゃないかと思うほど、年齢を重ねてしまったわ

【読書】農福連携が農業と地域をおもしろくする

2021-09-04 21:05:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
農福連携が農業と地域をおもしろくする  著:吉田行郷
農業と福祉を連携させる全国津々浦々の取り組みについて
幅広く紹介する本でした
一言で農福連携といっても、様々な形があり、
またそれらは定型化されていないし、これからより広がり深まっていく
そういう感想を持つにいたる内容で、
まだまだ手探りのところが多い、非常に興味深い話だった
くしくもパラリンピックが開催されているということもあって、
障害というものを考える機会が増えているんだが、
この農福連携でも、障害者とのかかわりというものが、
そのグレードもあるけど、関わり方が金銭であり、生きがいであり、社会生活であるという
様々な効能というか、得るものを見出しているというのが心強いと思えた
障害者にもできる仕事という部分もあるんだけども、
障害者だからどうしたという考え方から、
そろそろと踏み出している、割と明確に役割をそこに見ているといった感じが
いいことだと素直に感心したのでありました
そういう見方がまた、座談的なコーナーにかかれていた
「障害者をどうしても使役すると考えて、上から目線になりがち」というのは、
抜け出すことが難しい、なぜか当たり前になっているようなそれだと
考えさせられてしまった
また、障害者だけではなく、引きこもりだとか、色々わけありの人たちも
まるっと農業で養ってしまう、そんな取り組みもあるようで
こういうのは、本当によいことだと思いつつ、
それを経済的にも成功へと導いているというのが凄いことだと思ったのでありました
実際のところ、自治体の援助とかがないはずもないのだが、
なくても大丈夫な内容になっているのではないかというのがステキであります
それでこそ、本当の福祉というものなんだろうと
勝手に思い込んでしまうところ
ちょっと趣の違うところでは、沖縄でサッカーチームが立ち上がって、
その人たちが農業もやっているという話で、
その中心になっている人物が、元日本代表ストライカー スシボンバーこと高原さんだそうで、
これは結構驚きでありました
サッカー選手の第二の人生として農業という技術を手に入れておくのは悪いことではない
ついでに、体力つくりにもなるという感じでやっているそうなんだけども
その農業交流団体が、福祉との連携もしているというお話で
これは面白い取り組みだし、凄いことだなと感動したのでありました
日々進化というか、あれこれ新しく立ち上がっている
D2Cブランドとかで、こういった農福連携した内容が
注目を浴びるんじゃないかと思ったのであります

将棋ウォーズ2級で雀刺し(2004)をとる

2021-09-03 19:56:44 | 将棋
雀刺し 相手の形を考慮しなくてよいので、比較的とりやすいんだが 端攻めをあんまりやらないので、一回しかとったことがない戦法カード 自陣の右側の香車を上がって、飛車をその下にもぐりこませるだけなんだが、 自陣の金の位置がそれぞれ7八、5八に上がってる必要がある 先後はどちらでもよい カードを出すのは比較的簡単なんだが、勝とうと思うとどうしたらよいか いまいちよくわからないのが端攻めの難しいところ 相手が穴熊なら、角と右桂をうまく使って、銀を繰り出していけば 活路が開けるだろうと頭ではわかるものの 果たして勝てるかどうか 素人が手を出すと攻めが淡白というか、すぐ受けきられて、 なんなら、香車交換した後に飛車の頭に香車打たれて取られるとかいう 酷い将棋にもなりかねないので難しい 確実に勝ちにいくなら、とりあえずカードだけ出しておいて 飛車をすぐ居飛車に戻して、いつもどおりに指すというのもひとつでなかろうか その場合、もともと香車がいた位置に角やら打たれると面倒になるので 角交換はしないでじっくり指していきたい これ書くために、最新棋譜をいくつか見ていったんだが 驚いたことに、段持ちでの出現率がほとんどなくて、 低級での殴りあいでの出現が高い戦法でありました これは、受け方を知られていると確実に負けるという そういう話なんだろうかと衝撃を受けたのでありますけども 上位者が獲得しにくいカードなのかもしれないと思ったのである 獲得を目指すなら、早めにというのが正解なのか 森下システムの天敵になるそうだが、その森下システムがほとんど出てこないから 活躍の場がないのか、案外穴場というか、極めたら勝ちやすくなる戦法だったりしないだろうかと 慾を見るのである

【読書】シリコンバレー式超ライフハック

2021-09-01 21:02:12 | 読書感想文とか読み物レビウー
シリコンバレー式超ライフハック  著:デイヴ・アスプリー

ライフハックと呼ばれる様々な手法について、
様々な人たち(成功者)から聞いてまとめてみました
そういう本であります
若干スピリチュアルっぽかったり、ある種オカルトじみた部分もあるんだが、
なるほどと思えるところもあり、玉石混淆の印象でありました
とはいえ、前向きになるための心の持ちようだとか、
時間の使い方、考え方についてはためになるというか
できるだけそうしていきたいと思える内容でありました

当たり前のように、食べるもの、睡眠、運動なんかについて
よく聞くような内容も含まれているわけだけども、
運動については、過度にならないようにというのはよいことだと思えた次第
ジョグが人気だけども、それよりは早歩きくらいのほうが
過負荷にならないので、怪我しないしよろしいというのは
年齢を重ねたせいか、支持したい内容だと思ったのである
あまり追い込んだり、怪我を抱えるような運動をすべきではないというのは
もっともなことだと思うところ

脳について、判断力は一種の体力みたいなものだから
重要なジャッジは午前中の早い内にしてしまうことだとか、
瑣末なことで悩むのも脳の浪費をまねくから、
着替えや、食べるものなんていうのに悩まなくてよいように
パケットや、ルーティーンを作ってしまうというのも
解決法としては納得できるところでありました
ただ、脳は鍛えることもできるという話もあって、このあたり
矛盾ではないが、無駄なことに労力を使うのではなく
効率よく能力向上と浪費を防ぐといったところへの関心が面白いところでありました

あとは、瞑想を含むヨガの効能を結構プッシュしていて、
言い方として正しいのかわからんが、
ガイジンはヨガ好きだよなぁと思わされたのであります
禅とかも通じてしまっているようで、それこそトンデモ宗教なんじゃないかと
いぶかしく思ってしまうんだが、そこは横に置いておきつつ、
実際に瞑想をしてリラックスするということ、
正しい動作を行うことというのは、体に、心によいというのは
納得できるところでありました
その具体的な部分には触れていないので、そういうのをやってみるのもよいと
その程度ですんでいるのがよいのかもしれないと思うのでありました

休息のとり方や、性生活についても触れていたりして
かなり広いジャンルのあれこれをまとめてあるので
全部が正しいとも思えないけど、いくつか気に入ったのだけでもやってみると
なんかよいことありそうだと、そんな風に思える本だったのでした
まぁ、ともかくは、よく歩き、よく眠ろう