CLASS3103 三十三組

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【読書】死神の棋譜

2024-06-26 09:05:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
死神の棋譜  作:奥泉光

将棋を題材にしているので期待して読んだんだが、
SF将棋めいたもの、かつ、実際は普通のミステリ小説だった
実在の棋士の名前は出てくるし、
当時小学3年生の愛知県出身の強い将棋の子供が出てきたり
色々考えさせられるところではあったわけだが、
そういうのはともかくとして、ある奇妙な事件をおいかけて、
その筋が実際は、というのが、もしかしたら将棋強い人ってこういう感じなのかと
思わされたりして、奇妙に納得したのである
面白かった

物語の終わりの方で、将棋にさされているという言葉がでてきて、
それが、物語の中核というか、大きな比喩でもあるのかしらと思っていたんだが
なるほど、世の中そういうものでもあるのかと納得というか
腑に落ちるところもあって、嫌な世界だなと思わなくもなかったのである
だからこそ、この物語が面白いとも思えるわけだが、
半面というか、そういう作りこまれ過ぎた筋というものが、
よくできすぎていて、小説としてなんか、居心地が悪いようにも感じたのであった
何を言っているかさっぱりわからん感想だけども、
あまりにもできているという辻褄あわせに似た感覚といえばいいか
ともかく、論理を組むことが前提にありすぎる
でも、将棋の棋譜というのはそういう風にできているんだろうかと
考えさせられたのでありました
なんか、そういう考え方をすると、ひょっとしたら、将棋強くなれるんじゃないか?
その神髄を書いた小説なんではないかなどと、妄想に取りつかれるのであった

女流棋士が出てきて、それと尋常ではない関係になるというシーンがあるのだけども、
それが、なんか浮世離れしてみえたと感じたあたり、
自分が女流棋士になんらかのアイドル性を求めているのではないかと
そんなしょーもないことにも気づかされたのだが、
この小説にあるように、将棋が強いというだけで、実際はそこらにいる女性なのであると
だからこそ、この本の登場人物の役割を担うのだなと妙な感心をしたのでありました


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