CLASS3103 三十三組

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【読書】バブル 日本迷走の原点

2017-02-27 20:44:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
バブル 日本迷走の原点  著:永野 健二

ビジネス歴史書といったらいいんだろうかしら
バブルと呼ばれた1980年から1989年にかけてを中心に、
今にかけて影響を及ぼしている、あの時代について
経済や、政治がどう関わっていたかを
総括するような内容でありました
正直、ちゃんと理解できていないのでありますけども
なんといったらいいか、沸き起こる怒りみたいなのを点された
そう感じるのである、なんだかしらんが、怒ってしまう

怒りの原点は、ここで描かれていた、
様々な放埓な経営というか、浮かれて過ごした仕様であり
責任を高度に回避しつづける官僚であり、毀誉褒貶かまわぬ政治家でありと
そういったものたちの無責任と呼びたくなるそれこれがあって、
なんというか、怒ってしまうわけであります
やや一辺倒な読み物なのかもしれないと
自分を律して読まないといけないのでありますけど、
割と世間で言われてきたところと、逆の指摘もあるようで
大変勉強になったというか、
なるほどなぁと、改めて思い知ったのでありました

バブルとは、結局なんだったのか

そういう単純化した問いに答えられるほど
簡単なことでもないし、そういう本ではないのでありまして、
私のような輩が読んだところでは、
そうか、官製相場的なものは、破綻するのが目に見えていて
その破綻の前兆となるのがバブルであり、破綻という自傷は
グリーンスパン氏がいうところの調整なのだなと
腑に落ちた次第であります
結局、いいとこどりをしようという、欲に目がくらんだことによって
最悪を招いたというお話なのでありまして、
この言葉だけだと、言われ続けていることとまったく一緒なんだが、
この本を読み終えてからだと、言葉の意味がよくわかったというか
誰が欲にめがくらんでいて、何をしていたんだろうかというのが
詳細に理解できたように思うのであります

本の中で指摘されていた一説に、
あるバブル紳士とのインタビューについて、
「あの時こうしておけばよかった、こうするべきだった」と答えられたことについて、
自らの投資に対する「夢と挫折」の総括はまるでなく「金を巡る決断と判断」の物語だけだとして、
この一文は素晴らしいなと感激したのでありました
何が正しいというのではなく、立ち位置というべきか、
視点が違うというのが、物凄く浮き出る一文だと思って
ちょっと覚えておきたいと思ったのでありました

ともあれ、検察に関しての辛いコメントもあり、
政治や経済というものと、法治といいながらも情動に勝てない様なんかが、
ありあり描かれていて、とても面白い一冊でありました


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