八月の御所グラウンド 作:万城目学
短編集かと思ったら、短編1つと、中編くらいのの二つ掲載の本だった。
どっちも、京都を舞台にしているんだけども、
あやしからんというか、過去の人物が迷い込んできた
みたいなお話で、なかなか面白かった
別に、その怪奇現象が何かというわけでもないし、
それはそれとして、穏やかなスポーツ小説としても読めるしと
不思議な読み味だったんだが、楽しかったのである
一本目は、高校駅伝のお話で、
そもそもなんで京都でやるもんなんだろうかなと思いつつも、
近いけど、駅伝を見に行ったことはないなと
都大路を駆け抜ける若人たちのそれこれを文章上で味わったわけだが、
高校生の部活という青春そのものといっても過言ではない物語が
じんわりよろしく染みたのでありました
物凄い強豪校というわけではないけども、
県代表として走ることになったが、先輩が急遽出られなくなったと
突然一年生におはちが回ってきたというドタバタ話なのだが、
実際走り出してから、同走者が強敵でというお話も面白いが、
突如、謎の新選組のかっこうした集団が表れてといった感じで
その正体やといった具合で、
まぁそういうことがあってもいいかもねと、さらっと読んだんだが
これを受けたかのように、もう一つの表題作が、
お盆の京都で朝から野球やるというお話だったのだけども、
御所グラウンドでよく野球やってるけど、そういうものだったのかと
驚愕の真実というか、事実が判明して面白かった
前段の駅伝の短編があって、より面白さが増したように思えたのである
二つは全然関係がないというか、トリックというではないが、
ギミックが同じようなお話なわけだが、その不可思議を追いかけるような
そうでもないような、でも、そういうものかと
腑に落ちたかのように落着するあたりが秀逸で、
気持ちよく読めたのでありました
また、野球というスポーツを青春の象徴として扱っているというか、
まさにそういう物語だと思える出来栄えになってるのが見事で、
野球はやらないし、たいして見ない身分でも
とても楽しそうな姿が見えるような物語でよかった
とはいえ、はたして、主人公は最終試合でヒットを打てたのか
気になるあたりで終わるのがまた、とてもよいと思うのである
短編集かと思ったら、短編1つと、中編くらいのの二つ掲載の本だった。
どっちも、京都を舞台にしているんだけども、
あやしからんというか、過去の人物が迷い込んできた
みたいなお話で、なかなか面白かった
別に、その怪奇現象が何かというわけでもないし、
それはそれとして、穏やかなスポーツ小説としても読めるしと
不思議な読み味だったんだが、楽しかったのである
一本目は、高校駅伝のお話で、
そもそもなんで京都でやるもんなんだろうかなと思いつつも、
近いけど、駅伝を見に行ったことはないなと
都大路を駆け抜ける若人たちのそれこれを文章上で味わったわけだが、
高校生の部活という青春そのものといっても過言ではない物語が
じんわりよろしく染みたのでありました
物凄い強豪校というわけではないけども、
県代表として走ることになったが、先輩が急遽出られなくなったと
突然一年生におはちが回ってきたというドタバタ話なのだが、
実際走り出してから、同走者が強敵でというお話も面白いが、
突如、謎の新選組のかっこうした集団が表れてといった感じで
その正体やといった具合で、
まぁそういうことがあってもいいかもねと、さらっと読んだんだが
これを受けたかのように、もう一つの表題作が、
お盆の京都で朝から野球やるというお話だったのだけども、
御所グラウンドでよく野球やってるけど、そういうものだったのかと
驚愕の真実というか、事実が判明して面白かった
前段の駅伝の短編があって、より面白さが増したように思えたのである
二つは全然関係がないというか、トリックというではないが、
ギミックが同じようなお話なわけだが、その不可思議を追いかけるような
そうでもないような、でも、そういうものかと
腑に落ちたかのように落着するあたりが秀逸で、
気持ちよく読めたのでありました
また、野球というスポーツを青春の象徴として扱っているというか、
まさにそういう物語だと思える出来栄えになってるのが見事で、
野球はやらないし、たいして見ない身分でも
とても楽しそうな姿が見えるような物語でよかった
とはいえ、はたして、主人公は最終試合でヒットを打てたのか
気になるあたりで終わるのがまた、とてもよいと思うのである