CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】メビウスの守護者

2017-09-21 22:00:23 | 読書感想文とか読み物レビウー
メビウスの守護者  作:川瀬 七緒

なんだかんだ読み続けてしまっている
法医昆虫学捜査官シリーズであります
何作目なのかわかりませんが、主人公が離婚していないので
先日読んだのよりも、前だと思われますが
東京の山村で起きたバラバラ殺人事件について
挑んでいく物語でありました

読み終わって、そうだったのかと思う内容ではあるんだが、
なんだろうかな、やはりこの物語は
謎解きを楽しむものではないなと思ってしまうのであります
書き方によってはネタバレになりそうなので
なんとも形容しがたいのでありますが
推理を楽しむとかではなく、昆虫学を駆使するという場面
それが楽しい一冊だよなと
改めて思い知らされるのでありました

今回も怪しい知識を引用しつつ、さらには香り成分なんていうキーワードが出てきて
これがまたなかなか楽しいのでありました、だんだん化学小説みたいになってきたな
事件のほうは解決するのでありますが、全然すっきりしないというか、
被害者、加害者ともにちょっとどうかしているというか
同情や、共感の余地がない感じなので
事件は起きたし解決したんだけども
いかんともすっきりしないという印象になってしまったのであります
まぁ、そういうことあるのかな、ないのかなと
あまりよくわからんのだが、ともあれ読み終えて納得したからいいのか

今回は謎のミバエが現れるというもので、
いつにもましてグロテスクというか、描写がこってりなので
嫌いな人にはまったく向かない小説だよなと
映像化も完全に無視したとしか思えないところに
あれこれ考えさせられるのでありました
そして、もう定型化されているように
話の筋というか、水戸黄門的な展開で終わるというのも
なんとも腰を落ち着けて読めるようになったというか
すっかり馴染んだなと、一読者として思わされたりして
ある種の調教が進んでいるかのように錯覚するのでありました

だんだん、赤堀が可愛いんじゃないかと
錯覚しだしたんだから、始末におえないのである