「家栽の人」から君への遺言 佐世保高一同級生殺害事件と少年法
著:毛利 甚八
人に薦められて読みました
そういえば、昔漫画やってたなぁと、
思い出したりしながら読んだのでありますけども、
その連載裏話も含む、少年法について、そして、
佐世保の事件に対する著者のメッセージが残された
まさに遺言の書でありました
正直、知らなかったのでありますが、
著者の毛利さんは、すでにお亡くなりになっているとのことで、
この絶筆といっても相違ない内容とともに
驚きを受けたのでありました
癌てのは、本当に嫌な病気だなぁ
本としては、正直主題がぶれているという感じですが、
編纂の経緯を見ていれば、もっと別のことを書くための本に、
唐突な自身の死期が迫ってきたことと、
表題の事件があって、なんとか形にしようという
四苦八苦といえばいいのか、つらつらと思いを残すように書かれた本だと
読めてしまうと、なかなか、ずっしりと響くようでありました
いかんせん、私が中学、高校くらいのときに連載だよなと
思い出したりするわけですが、正直、そんなに読んでなかったので
打ち切りというか、様々な経緯があって、
作風が変わったり、あれこれあったんだなというのは
なかなか印象的というか、衝撃的な事実でありました
原作者が、違うと思うとは、こういう事象を言うのですね
特にバブル華やかなりし頃だけに、なおさらとも思われる事件であります
当初は、裁判所にさっぱり相手にされなかったから、
自由に優しい家庭裁判の人を描いていたけども、
話題になって、取材ができるようになってくると
現実の裁判官や、担当者にヒアリングできるようになり
そのギャップに悩むという、なんというかな、
世の中知らないほうが、いい話を書けるんだなという典型的なそれだったようで
なんとも哀しいお話でありました
やがて、それに伴って、少年法について考えるようになって、
相当に勉強をされたようで、地方での非行少年の受け入れについてや、
少年院のありかたなどに、あれこれと考えを述べておられて
非常に読み応えがありました
なるほどなぁと思うわけでありますが、
書かれているとおりに、ほとんどの人は知らないし、知ろうともしない、
だけども、地域が、世界が、受け入れるべきものなのだなと
このどうしようもない剥離みたいなのを感じたのでありました
後半、自身に癌が見つかって、死期を悟ったとき
佐世保の事件が起こってしまう
この事件について、著者が逸りながら、想いをぶつけている様が
よくよく伝わるようで、時間がないという想いと
議論がまだ、煮詰まってこないというもどかしさのようなものを
じっと伝えられたように思い
考えさせられたのでありました
考えるための本であります
著:毛利 甚八
人に薦められて読みました
そういえば、昔漫画やってたなぁと、
思い出したりしながら読んだのでありますけども、
その連載裏話も含む、少年法について、そして、
佐世保の事件に対する著者のメッセージが残された
まさに遺言の書でありました
正直、知らなかったのでありますが、
著者の毛利さんは、すでにお亡くなりになっているとのことで、
この絶筆といっても相違ない内容とともに
驚きを受けたのでありました
癌てのは、本当に嫌な病気だなぁ
本としては、正直主題がぶれているという感じですが、
編纂の経緯を見ていれば、もっと別のことを書くための本に、
唐突な自身の死期が迫ってきたことと、
表題の事件があって、なんとか形にしようという
四苦八苦といえばいいのか、つらつらと思いを残すように書かれた本だと
読めてしまうと、なかなか、ずっしりと響くようでありました
いかんせん、私が中学、高校くらいのときに連載だよなと
思い出したりするわけですが、正直、そんなに読んでなかったので
打ち切りというか、様々な経緯があって、
作風が変わったり、あれこれあったんだなというのは
なかなか印象的というか、衝撃的な事実でありました
原作者が、違うと思うとは、こういう事象を言うのですね
特にバブル華やかなりし頃だけに、なおさらとも思われる事件であります
当初は、裁判所にさっぱり相手にされなかったから、
自由に優しい家庭裁判の人を描いていたけども、
話題になって、取材ができるようになってくると
現実の裁判官や、担当者にヒアリングできるようになり
そのギャップに悩むという、なんというかな、
世の中知らないほうが、いい話を書けるんだなという典型的なそれだったようで
なんとも哀しいお話でありました
やがて、それに伴って、少年法について考えるようになって、
相当に勉強をされたようで、地方での非行少年の受け入れについてや、
少年院のありかたなどに、あれこれと考えを述べておられて
非常に読み応えがありました
なるほどなぁと思うわけでありますが、
書かれているとおりに、ほとんどの人は知らないし、知ろうともしない、
だけども、地域が、世界が、受け入れるべきものなのだなと
このどうしようもない剥離みたいなのを感じたのでありました
後半、自身に癌が見つかって、死期を悟ったとき
佐世保の事件が起こってしまう
この事件について、著者が逸りながら、想いをぶつけている様が
よくよく伝わるようで、時間がないという想いと
議論がまだ、煮詰まってこないというもどかしさのようなものを
じっと伝えられたように思い
考えさせられたのでありました
考えるための本であります