CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~京都国立博物館・常設館~

2006-11-17 09:00:25 | 陶磁器を探す旅と名物
というわけで、前回の続きでありますところ

特別展示の京焼については
あれこれそれこれと
大変面白かったのでありました
最近になって、ラジオとかでもやたらCM打ってるとこ見ると
あんま流行ってないのかもなどと思ってしまうが
もそっとじっくり見たかったものでありました

で、特別展示館から、隣の常設館へと移ります
こちらでは、秋の京都らしく、紅葉にまつわるエトセトラ
といったところで、紅葉柄の何某が
なにやらたくさん展示されているとのこと
早速入ってみる

まず感じたのが、公民館のような風合いの建物であります
壁、階段、廊下、その全てが、公民館というか
JA会館というか、古い学校というか
ともかくそんな作りであります、なんともいえない
別に悪いとかいうわけじゃないが
その古さが、心地よいわと思いつつぶらりと観賞

すっかり忘れてしまったのだが(最悪だな)
着物とか、刀とか、掛け軸とか、あと紅葉柄の屏風や焼き物も
数多く置いてありました
確か二階建てで一階には焼き物が、こちらは
出土品なども含めての焼き物がありまして
古代中国で焼かれたのであろう陶器のあれこれ
京焼のほかにも、備前と織部が数点ずつあったように思われます
これ、というわけではないのですが
むふふ、などと言いながら
それを見ている、ただ、正直なところ
特別展示のほうでお腹いっぱいというか、だいぶ疲れてしまって
華麗にスルーといった具合の流し見でありました
ちと勿体無かったな
また、常設だから次回にでも見ようなどと、次回があるかもわからんのに
思ったり思わなかったりするところ

で、もったり焼き物見てまわって
兵馬俑から持ってきたのか、そうじゃないんか
わからんが、そういう物体も何点か見学
ぐるぐると進むと、唐突に
考古学博物館といったらいいのか
中学校の歴史の教科書を思い出すような
土器、土師器、須恵器の山が・・・

このみぐっとした形(なり)が・・・

思わず左介よろしくつぶやいてしまったのだが
ひょっとすると、記憶にある中で初めてかもしれないと
弥生土器の、あの教科書どおりの姿を見たのであります
というか現物だ、目の前にあるのだ
あのごわごわとした粘土細工の結晶のような
すげぇ壷というか、甕というか、それが

ちょっと真剣に感激して
それをじっくりとっくりと見つめてきたのでありました
改めてというか、初めてなんだろうなこの感動
凄い物体だな、これ何しに作ったんだろう
どうやって使うつもりだったんだろう
色々考えてしまったのでありますが
あの形のステキさと、ありのままさに感動を重ねて
慈しむような視線を向けて一階は終了であります

他にも、銅鐸だとか鉾だとかがあったように思いますが
それはそれとして、祭器の類よりも
やたらでかい甕と、ゴージャスな土器に
心を打たれたのでありました

これだけで元をとったとか
わからんことを思いつつ、さらに二階へと進むところ
噂の紅葉特集ということで、紅葉柄の様々な物体が展示
ここは別に思うほどでもないなと
それなりの工芸品等々を見てまわったのであります
たぶん凄いものなんだろうが、興味がないのでスルー

そして、着物の展示を見て、何百年経っても
ちゃんと着れるところがすげぇななどと
見当違いなことを考えつつ、もちもち進む
男の子としてステキすぎる日本刀の展示室では
少し時間をかけて、それを見る
どうも、その筋の方がいらっしゃった様子で
刀の肌について、あれこれとぶってらっしゃったのが
印象的でありました
合ってるかどうかわからんが、とうとうと薀蓄を述べられると
すげぇなと思うということだけわかった
俺もああなろう、なりたい

で、長船と虎鉄(字が違うようだ)がありましたので
穴が空くほど見てきたのであります、なんかわからんが
ステキなのでよし
そういう具合で、もったり観察
まさか、天下の京都美術館でそれはなかろうと
思うのでありますが、どうも、研ぎというか、なんか悪い
肌に汚れなのか、あの、時代劇でよく見る
刀にぽんぽんとなんか粉ふる、あの粉振った後が見える
なんだろう、なんかとても残念な気分になる
徳川美術館の展示品ではこういうの無かったななんて
思ったりしつつ、思ったよりも直刀に近い形を
ほうほうと眺めたのでありました
虎鉄は何本か見たことあるが、相変わらずわからん
兼定は数珠になるっつうのは、講談関係で知ったところだが
虎鉄は石灯篭が切れるくらいしかわからんところが残念
また、今度勉強してもう一回みたいところです

一本だけ、諸刃の剣があって驚いたのでありました
日本刀で諸刃があるんだなとびっくりしたのでありますが
祭器として使うらしく、また剣と紹介されていたのが
印象的であります、日本刀作りでもああいう技術があるのだな
そんなところ、あとは、村正あたりを作ったとかいう人の
短刀だったか、国宝が何点かあった気がする
いずれにせよ、青みを帯びた剣肌が好きなのに
そこに粉乗ってたのが残念でありました

で、さらに進んでいくと、いよいよさっぱりわからん
軸のコーナー、そしてここで驚愕でありました
「古田織部」「細川忠興」「千利休」
なにこのオールスター
今まで、全然興味もなかった御仁でありますが
そのヒーローそろい踏みに驚き倒したのであります
それらの手紙を軸にしたもの、茶室にかける奴ですな

織部のものについては、金策の話だったり
土産ものの話だったりと
漫画でゲヒヒヒとか言ってるそのまんまっぽくて
思わず笑えてしまったのでありますが、ステキ
ステキすぎるぜ織部ありがとう織部
と、思ったりしながら、そのコーナーで
相当の時間を潰し、さらに奥へと進むのであります

ここで、水墨画とか、蒔絵を見る
なるほど、これとかは見方がわかる
なぜなら、美の壷を見たからだ
というわけで、NHK教育を見続けた甲斐があったというもの
ステキステキと鼻息あらげながら
蒔絵、水墨画の「観賞の壷」をなぞりながら
金粉の粉の違い、水墨画の表と裏
そいつを丹念になぞってきたのであります
そして、それをなぞると、あら不思議、本当に
ちゃんと見たような気分になれるのでありました

蒔絵については、あの番組内で紹介されてた気がする
かきつばたの蒔絵箱があって
興奮のあまり卒倒しそうになったのですが
熱心にガイジンさんがそれを見ていたので
横からちらちらと見て終わる
ともあれ、よいものを見た
そういう感想で帰ってきたのでありましたとさ

このあと、さらに、茶室の公開があったので
それも見てきたのでありますが
とりたてて何もなかったのでよしとして

美術館めぐりのために、まず
勉強しないといけないと感じた秋でありました