1月7日の当ブログで「共犯者」福岡ロケのことを書きましたが、私が叶順子
と最初に仕事をすることになった作品です。
これをキッカケに私が上京した時には食事をしたり飲みに行ったりするように
なりましたし、彼女も舞台挨拶などで九州に入ることが結構あったのです。
当時は彼女は勿論ですが、本郷功次郎を売り出していた時期でもあり福岡・
北九州・長崎で"本郷功次郎まつり"を開催、彼女に花を添えてもらう趣向の
イベントでした。
各館ともに映画と実演(当時はそう言っていました)で、超満員だった記憶が
あります。
そもそも叶順子は東京のあるスッポン料理店の娘で、ミス資生堂に選ばれて
同社で勤務中に推薦され、大映ニューフェースとして昭和31年(1956)に入社
してきた子です。
肌が白くて綺麗で、しかも大柄で明朗な女性でしたから、宣伝部としてこの人
は大きく伸びる・・・と、期待を一身に集めた女優さんでした。デビュー作品は昭
和32年(1957)の「朝の口笛」でした。
話はこれから横道にそれます。(暫らく辛抱してお付き合いください)
随分前のことですが、私の母が病没し遺品を整理していると、見覚えのある一
枚の写真が出てきたのです。
写真の主は以前私が付き合っていたT・N子で、我が家にも何回か来ていて母
がとても気に入り、お兄ちゃん(私のこと)のお嫁さんはこの人がいいと言ってい
た人だったのです。
私は今の家内とは、お互いの両親から猛反対を受けながら強引に一緒になっ
た経過があったのですが、なんとなんと母が気に入っていたT・N子の写真が出
てきたのです。
↑母が大事に持っていた写真
(話は元に戻ります)
叶くんとは、彼女が勤めていた銀座資生堂の近所のお店に行ったりしました。
ある晩、飲みに行こうということになり、どうせ行くなら博多の"薊(あざみ)"が
銀座に店を出したので、そこに行くことにしました。
お店には博多で見覚えのある子も居て、盛り上がったころにお店のチイママが
ご挨拶にきたのですが・・・。
その人こそ先ほど書いた母の遺品から出てきた写真の子だったのです。
驚いたのはその子と私。事情を聞いた叶君もビックリでした。そんな驚きの一
瞬に立ち会った叶順子ですから、それこそ私にとってはいつまでも忘れられな
い思い出なのです。
当然このことは博多の"薊"にも伝わり、暫らくは肴にされましたが、後日に薊
の大ママ曰く「何があったか知らないけど、あの子はお金目当ての結婚でアメ
リカに行ってしまったわよ」でチョンです。
叶順子の活躍は皆さんもご存知の通りですが、そのまま育って行けば、タイプ
として京マチ子さんのような女優さんになっただろうと思うのですが・・・。
昭和38年(1963)に、あれだけ活躍して人気も出た彼女は、突然引退してしまう
のです。
撮影所での会議で、彼女は仕事による目の酷使で、このまま続ければ失明の
恐れがあったので引退を認めたと聞かされました。
もちろん彼女と私のお付き合いもそれて終わりとなるのですが、その後彼女か
ら叶順子ではなく本名の中澤順子で手紙ももらいましたが詳しいことは知らな
いまま、今までずーっと気にかかることでもありました。
もと大映の俳優さんたちが中心で毎年"大映会"が開かれていて、去年の年末
の同会になんと叶順子が出席したことを知りました。
今年は出来たら私もこの会に出席したいと思っており、もし叶順子に会えたらな
ぜ大映をやめたのか、改めて聞いてみたい気もするのですが・・・。
↑これ私。
どちらもお母さんが満州帰りというところまでわかって
参観日にお母さん同士が出会ったら,
なんと奉天でおとなり同士(@@)ということがありました。
ネッカチーフ(よく覚えてるでしょ?)が時代を感じさせますね。
お互いに経験者ですね。
私は外国で久し振り日本の友人にあったり、新宿西口で1O年ぶりの友人と再会したり、
山の手線で肩を叩かれたら息子だったり・・・と、この手の連続です。
叶順子なんて容子さんはご存知ないでしょう。
私,昭和30年生まれでそこそこいいトシです(笑)
古い映画をよく知っておられますね、感心します。
ミクシイで拝見しましたがお料理がお上手とか・・・。
叶さん、やっぱりお美しいですね。2ショット写真、うらやましいです(笑)。
叶さんと言えば、ちょうど30年前の今頃、テレビで吉村公三郎監督の『家庭の事情』を見ました(私が高校受験にに合格してようやく我が家にビデオデッキが来て、最初に録画した映画がこの作品だったので、時期まで覚えているのです)。若尾さん、叶さん、三条魔子さん、渋沢詩子さんが4姉妹というお得(笑)な映画で、男優さんも田宮二郎さん、船越英二さん、藤巻潤さん、川口浩さん、根上淳さん、そして山村聡さんと豪華メンバーだったことも、はっきり覚えています。
また、つまらないことを長々と書いてしまい、申し訳ありません。
世代こそ違いますが、同じ作品でも色々楽しみ方や思い出があるのですね、
楽しく読ませていただきました。
もう少し古い思い出の写真を続けようと思っていますが、
私の自己満足が過ぎるのではないかと、心配もしているのですよ。
最近は見るだけでコメントは控えておりますが、大映の昔の写真はいつも楽しく拝見させていただいていますので、今後もずっと続けてください。
叶順子さんにはクールな令嬢役のイメージを持っていましたが、「一刀斎は背番号6」と言う映画をビデオで見たら、下町の明るくおきゃんな娘役をやっておられました。地の彼女はこちらに近いのでしょうか。
ここで皆さんと交流するのが私の一番の願いです。
お立ち寄り大歓迎ですが、良かったら色々コメント交換がしたいものです。
宜しくお願いします。
叶順子は俳優さんですからクールなお嬢さん役もやりますが、
おきゃんとまで行きませんが、明るくザックバランな人ですよ。
内心嬉しかったのですが、でも似ても似つかないと思ったりもしたのですが、「からっ風野郎」の若尾さんには私似ているなぁぁと。
俳優さんのすごい所は、どんな役でもその人になりきっちゃうことですよね。市川雷蔵さんとか、、数少ない名優に若尾文子さんは連なると思います。
お会いしてないので確信が持てませんが、想像させていただくと叶順子型と思います。
彼女、明るく元気でいいセンスの持主ですよ。
それにしても俳優さんらしい俳優さんが、どんどん減っていると、最近嘆いている私です。