以前はこの欄を書くのにスラスラ俳優名が出て来ましたが、ほとんどの俳優さんは
登場し、今週は誰にしようかと少しばかり苦しみます。そこで大映最後の社員名簿
の中から伊藤孝雄さんの名前を引っ張り出しましたが、この人も大映に最後まで残
って頑張ってくれた戦友という事になります。
若手の主演男優が不足していた大映に期待されて入社、手堅い演技をするので、
もう少しで主演がとれる俳優さんでしたが、いい表情をするわりには甘さが不足し
て人気が沸騰しなかった俳優さんでもあったと思います。
伊藤孝雄さんは岩手県の出身で、早稲田大学に在学中に見染められて宝塚映
画に出演、日活からも乞われて数本出演したものの、更に演技を磨きたいと俳
優座養成所に入ります。同期に中村敦夫、山本圭、成田三樹夫、松山英太郎、
樫山文枝などそうそうたるメンバーがいましたが、俳優座を終了して劇団民芸
に入りなおして演技を磨いています。
大映からはそんな時期の昭和３９年(1964)に入社要請があって専属契約を結
びました。大映最初の作品は「獣の戯れ」(監督・富本壮吉)で、１２本の作品に
出演していますが、昭和４４年の「女体」(監督・増村保造)を最後に出演が途絶
えたのは、大映終焉時の作品にはもう彼が出るような作品が皆無だったからで、
本当に気の毒でした。
現在は劇団民芸に復帰し、テレビ・舞台・映画で活躍されています。昭和１２年
生れですから現在７８歳、とても元気と聞いています。
伊藤さんは劇団出身の方なので、てっきりフリーかと思っていました。大映在籍中の昭和４５年に、日活の「戦争と人間」第一部に出演したというのは日活との縁があったからでしょうか。２段目の右側の着色スチールは、「女賭博師」で江波さんと共演したときのものですね。江波さんの銀子が賭博師として大事な目を傷め、手術をしないと失明するという診断をする眼科医の役でした。「女賭博師」シリーズは大好きで、全て見ていますが、巨匠三隅監督が撮った最終作が最も残念な内容だったと思います。「こりゃ東映の作品だ」と思ったものです。
アサヒ芸能も読ませていただきました。姿三千子さんや叶順子さんという人選もマニアックですが、筑波久子さんが取り上げられていて驚きました。個人的には、新東宝を代表する肉体派女優である三原葉子さんの現在を知りたいものです。この間図書館でＮＨＫの少年ドラマシリーズに関する本を読んでいたら、昭和５２年ころに万里昌代さんが出演されているということを発見しました。万里さんはいつごろまで活動されていたのでしょうね。
２段目の左側のスチールは、高橋幸治さんのようにも見えるのですが。
ご指摘の写真は、仰る通りで高橋幸治です。この作品に一緒に出ているため
間違いました。私のミスです。
いま外出先なので、写真の入れ替えは後ほどさせていただきます。
昨日は有難うございました。
タクシーで帰宅し早速変更しましたが、今後気を付けますのでお許しください。
いつもの調子でぶっ飛ばして書いたり写真をアップするので、これではいけません、反省です。
あまり恐縮なさらないでください。こちらこそ、僭越に指摘して失礼しました。高橋幸治さんが大映の作品に出演していたということを知らなかったので、むしろ収穫でした。
スチールにあった「女賭博師」ですが、どういうわけか「疾風の辰」という壺振りが複数回出てきますね。キャラクターが一貫していなくて、銀子の父親だったり、ライバルだったり、師匠格だったりしました。脚本家の方の趣味でしょうか。演じたのが島田正吾さん、伴淳三郎さん、大坂志郎さんと、そうそうたる顔ぶれでした。これらの方たちとの共演でもまれて、江波さんの目力がどんどん頼もしくなっていったように思います。
私も詳しいことは判りませんが、「疾風の辰」はありふれた名前ですね。
でも覚えやすいし格好いいから皆さん好んで使われたのではないでしょうか。
ご無沙汰して申し訳けありませんでした
母が無事退院してほっとしたら、体調を崩してしまい
温泉に療養に行ったりしていました。
伊藤孝雄さん素敵な俳優さんでファンしたから
けんさんの記事を拝読してやはりしっかり演技を磨かれた方だったと改めてファンになりました
御病気でもと思い心配していました、安心。
あっと言う間に今年が終わりかけています。来年も今年とは少し違った
冒険をしてみたいと思っています。
これからも宜しくお付き合い下さいますように…。
素晴らしい演技でした。かっこよかったです！
お立ち寄り有難うございます。
随分年月が経ちましたが、よく覚えていた下さり
嬉しい限りです。