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中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「蜩 ノ 記」

2014年10月17日 | 日記

   

     原作は、福岡県出身で現在も久留米市に在住する葉室麟で、第146回直木賞を
     受賞した小説の映画化です。

     ひょんな事から藩士の檀野庄三郎(岡田准一)は城内での刃傷沙汰になり、厳罰
     を免れた代わりに、郡奉行の戸田秋谷(役所広司)のお目付け役を命じられます。
     前代未聞の事件を起こしたとされる戸田秋谷は、10年後の夏に切腹すること、そ
     してその日までに藩の歴史である「家譜・蜩ノ記」を完成させることを命じられて
     いるのです。

     幽閉されたまま家譜の編纂を続け、切腹の日まであと3年となった時に、檀野庄
     三郎が秋谷の監視役としてやってきます。
     庄三郎は家老から秋谷が7年前の事件を、家譜にどのように記しているかを確
     認して報告し、また、逃亡するようであれば、家族もろとも斬り捨てよとの密命を
     帯びていました。

     庄三郎は秋谷のそばで過ごし、その人柄や妻(原田美枝子)と娘(堀北真希)と息
     子(吉田晴登)ら一家とともに暮らすようになるうちに、秋谷が事件を起こしたこと
     が信じられなくなり、7年前の事件の真相を探り始めます・・・。

     小泉堯史監督は、黒沢明監督の助監督を長く勤めていたこともあり、今作には
     黒沢組ゆかりのスタッフが多いこと、配役と俳優の使い方の上手さに感心する
     と同時に、本格的に時代劇を撮ったという感じもいいし、しかもデジタル撮影の
     昨今に、敢えてフイルムで撮影していますが、これらが成功して全体的に凛と
     した雰囲気に包まれた仕上がりです。

     更に良かったのは、この前の「柘榴坂の仇討」然りですが、二人の主人公の
     衿持ある言動に再び私は感激で、絶対お薦めの一本です。
     余談ですが、原作者の葉室麟さんが福岡の出身だと最初に書きましたが、私
     が大映時代に交流があった「フクニチ新聞」文化部で、ラテ担当(ラジオ・テレビ
     の略)を担当されていて、直接存じ上げませんが何故か親しみが湧きます。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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見ましたよ (bunn)
2014-10-20 16:37:42
けんさん
鹿児島12日飛行機が飛ばないので、福岡経由で、あーあーけんさんここに居られるのだなぁぁと、新幹線で鹿児島まで行こうとしたら、事故で新幹線も駄目。仕方なく臨時の特急で、でも熊本で新幹線再開、熊本駅に降り立って、あーあー三島さんがこの駅に、、感無量。
事故も私にとっては幸運ではありました。
この映画のけんさんの映画評がまちどおしかったです。
柘榴坂の仇討を観にいって時間の関係で、こちらを見てきたのでした。
返信する
おはようございます。 (中島けん)
2014-10-21 09:31:58
bunnさん
鹿児島行は大変でしたね・・・。
「蜩ノ記」も「柘榴坂の仇討」もともに、骨のある作品で楽しく見ました。
「柘榴坂の仇討」も是非ご覧くださいね。
返信する

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