青森のリンゴ農家の次男坊・秋則(阿部サダヲ)は、同じくリンゴ農家の娘・美栄子
(菅野美穂)とお見合いして結婚婿入りし、家族と共にリンゴ栽培に励むのでした。
しかし、リンゴ栽培に不可欠な農薬が美栄子の体を蝕んでいることが判り、秋則は、
絶対に不可能と言われていた「リンゴの無農薬栽培」を決断します。
義父(山崎努)の賛成も得て、10年にわたり挑戦を続けますが、リンゴが実ることは
なく、周囲からは背を向けられ、家族は貧困に打ちひしがれるのです。
そんなある時、荒れ果てた山の中で、果実を実らせた1本の樹を見つけ、それをヒン
トに・・・。
原作は、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」制作班が監修した「奇跡のリンゴ
『絶対不可能』を覆した農家・木村秋則の記録」石川拓治著で、監督は「チーム・バ
チスタの栄光」の中村義洋です。
無農薬リンゴに挑戦して悪戦苦闘する夫婦の話ですが、適当にユーモアを挟み、よ
く纏まった作品に仕上がっています。
全ての発端が愛する妻のためなのに、上手く行かないと離婚しようかと言い出すな
ど、見てて理解出来ない場面が幾つかありますが、それも実話に基づくと言われる
と納得せざるを得ない、ドラマとしての弱さが少しあります。
阿部サダヲがいつものクサイ演技を抑えて好演だし、今回は特に菅野美穂が好演
です。決して大作ではありませんが小粒の佳作としてお薦めします。
「セレステ∞ジェシー」は、クインシー・ジョーンズの娘で、女優でモデル、歌手のラ
シダ・ジョーンズが製作総指揮・脚本・主演するラブストーリーで、アメリカでは大ヒ
ットした作品だそうです。
学生時代に恋に落ち、そのまま結婚したセレステ(ラシダ・ジョーンズ)とジェシー(ア
ンディ・サムバーグ)は、全てに息がピッタリで誰もがうらやむ理想カップルでした。
しかし、妻は売れないアーテストのまま変化のない夫に、「離婚して永遠に親友で
いられるように」と提案、30歳を機に離婚してしまうのです。
離婚後も隣同士の家で毎日顔を合わせ、親友関係を満喫していた2人でしたが、あ
る出来事がきっかけで毎日会うことが出来なくなってしまいます。
そうなって初めて、セレステはジェシーの存在の大きさに気がつくのですが・・・。
お話は如何にもアメリカ人好みで、あちらでヒットしたことは判りますが、本当に大
切なものを見失ってしまった女性が、仕事や恋愛に揺れながらも自分を見つめ直し
ていくと言っても、考え方が幼稚だし、馬鹿げた下ネタが多いのも気になりました。
心情的にほとんど共感出来なかったのは困ったものだと思っています。
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