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中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

中央ヨーロッパの旅 (3) オーストリアの首都・ウィーン

2014年12月18日 | 日記


                   ↑ シェーンプルン宮殿前
   
       ↑ ここでも「寅さん」のロケがありました
  
                   ↑ シェーンプルン宮殿の内部
        
       ↑ 下唇ペロンチョ皇帝          ↑ 右側が皇妃エリザベ-ト
  
     ↑ シェーンプルン宮殿の庭園         ↑ 庭園で行われ「寅さん」のロケ

   
     ハンガリーの首都ブダペストから、またまた国境を越えて専用バスで約3時間半、
     オーストリアの首都ウィーンに到着です。
     オーストリアは国土面積が84,000K㎡ですから、北海道とほぼ同じ、総人口は約
     840万人。首都ウィーンこそ神聖ローマ帝国の皇帝所在地として、中央ヨーロッ
     パを統治し、600有余年にわたるハブスブルグ家の帝都であり、建築・音楽・絵
     画などの独自文化が花咲いた芸術の都なのです。

     私たちはウィーンの観光ガイドとして、前に少しばかりご紹介した治田(はるた)
     さんと出会ったことで、より楽しいウィーンの観光が出来ました。
     改めてお礼を述べるとともに、今回は治田さんから教えてもらった数々の挿話も、
     並行させながらアップしたいと思います。

     ウィーンをはじめヨーロッパのことを書く場合、どうしてもハブスブルグ家を避け
     られませんので、ほんの少しですがハブスブルグ家をご紹介します。
     ハブスブルグ家はもともとスイス地方の弱小貴族に過ぎなかったのが、1273年
     にルドルフ1世が神聖ローマ帝国の皇帝に選出されたのをキッカケに、最盛期
     にはヨーロッパ全域にとどまらず、中南米までも支配下に収めてきたのです。

     13世紀から15世紀は上述のように領土が拡大して、日没なき世界帝国と言われ
     ましたが、16世紀~18世紀はスペイン王位継承の問題が戦乱を招いて領土が
     縮小。18世紀~19世紀はカール6世の後を継いだマリア・テレジアの時代に入
     ります。即位して40年の間で、男子5人、11人の女子を生みますが、第9子がフ
     ランスのルイ16世に嫁いだマリー・アントワネットです。

     マリア・テレジアは音楽が好きで、モーツァルトが御前演奏をしているし、ハイド
     ンやべートーヴェーンなど多くの音楽家がウィーンで活躍をしています。
     19世紀~20世紀になり、フランツ・ヨーゼフ1世に見初められて皇妃となったの
     が美貌で有名なエリザベ-トですが、宮廷生活になじめず、旅から旅の生活を
     送っていましたが、1898年に旅先のスイスでアナーキストの凶刃に倒れます。

     そして1859年のイタリア戦線で敗北した時から、今まで隆盛をきわめたハブス
     ブルグ帝国に暗雲が立ち込め、第1次世界大戦にも破れ、640年に亘り中央ヨ
     ーロッパに君臨したハブスブルグ帝国は崩壊したのです。

     ガイドの治田さんは、よくこのあたりを勉強していて、マリア・テレジアのことを
     ポンポンと16人の子供を産んだとか、ある皇帝を下唇ペロンチョ皇帝と呼んだり、
     また街中に建物が残っている19世紀末のアール・ヌーヴォー派の建築家オット
     ー・ヴァーグナーについては、その都度お客さんに問いかけ「アール・ヌーヴォ
     ー派の建物と言えば?」すかさず観光客は「オットー・ヴァーグナー」と答えます。
     そんな調子ですから人物名をよく覚えることにつながるし、少しも嫌味にならない
     のに加えて流暢なのが、ガイド・治田さんの強みなのでしょう。彼女と二人でウィ
     ーン市役所前のクリスマス・マーケットを、歩きながら飲んだホットワインの味が
     忘れられません。

     ウィーンでの主な観光地は、偉大なるハブスブルグ家の居城ホーフブルグ(王宮)、
     黄色が鮮やかなハブスブルグ家の夏の離宮シェーンプルン宮殿(世界遺産)、クリ
     ムトの名画「接吻」などの展示で有名なべルべデーレ宮殿(世界遺産) 、ウィーン・
     フィルハーモニー管弦楽団の本拠地である楽友協会などで、途中で名物のチョコ
     レートケーキ「ザッハトルテ」をいただき、夜はアウェルスペルグ宮殿でのミニコン
     サートを楽しみました。

     色々と写真でご覧いただきますが、ウィーンは映画「第三の男」(1949)や、寅さん
     映画で唯一海外ロケを行った「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」(1989・第41話)が
     ここです。
     因みに中央ヨーロッパ各国の言語はそれぞれの国の言葉ですが、オーストリアは
     ドイツ語です。それだけドイツと密接なことが判りますが、実はヒットラーはオース
     トリア人で、この国ではウダツが上がらず、ドイツに渡って大成した人なのです。

     ウィーンの次はオーストリアの景勝地で、世界で最も美しい湖畔の町と称される
     ハルシュタットを経由し、モーツァルトの故郷であり、映画「サウンド・オブ・ミュー
     ジック」のロケ地としても著名なザルツブルグに向かいます。

                    ↑ ベルヴェデーレ宮殿
  
                    ↑ ベルヴェデーレ宮殿の庭園にて
  
      ↑ 「接吻」の前です              ↑ 説明しているのは治田さん
     

   
                ↑ ハブスブルグ家の居城だったホーフブルグ(王宮)
  
        ↑ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地・楽友協会と内部
  
      ↑ 素敵なコンサートでした               ↑ 自然史博物館   
        
       ↑ 世界遺産のシュテファン教会      ↑ 分離派会館
  
                ↑ 「第三の男」ロケ地、あの観覧車もです
  
      ↑ 国立歌劇場                 ↑ 国会議事堂
           


            ↑ 市役所前のクリスマス・マーケットをバックに治田さんと
  


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6 コメント

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世界史はけんさんに聞け (bunn)
2014-12-22 07:13:23
けんさん
素晴らしい旅行記
お写真も素敵です。
久し振りの我家。母の介護、若夫婦の忘年会続きで
孫の世話
でも、けんさんの旅行記読んで元気出ます。
返信する
中島さまへ (旅の途中)
2014-12-22 20:46:22
こんばんは。

ブログを拝読し、本当に充実した旅行の様子がうかがえます。

宮殿も素晴らしいですね。やはりヨーロッパは歴史が古いのでこのような建物を見ると「海外に来たなぁ」という気持ちになります。

ツアコンの方もとても良心的な方でよかったですね。

ツアコンの方次第で旅の中身もぐっと変わりますものね。

ウィーンは音楽の都というイメージが強いです。
返信する
ウィーンとプラザはまた行きたいです! (中島けん)
2014-12-22 20:57:48
bunnさん

年末なのにお母様の介護とお孫さんのお世話、大変ですね。
どうか健康にご留意ください。

今回の中欧の旅は正解でした。いいガイドに会ったことも良かったし、
ウィーンとプラハの素晴らしさが頭から離れません。
返信する
こんばんわ。 (中島けん)
2014-12-22 21:06:37
旅の途中さん

中央ヨーロッパからは著名な音楽家が多く輩出していますが、
特にウィーンと次に書く予定のザルツブルクは芸術家のメッカです。
ザルツブルクにはモーツァレトやカラヤンの生家があります。
海外旅行の楽しさは、ガイドさんの良否が大きなカギを担って
いるようです。
返信する
ウィーンよりあけましておめでとうございます。 (治田幸子)
2015-01-04 05:44:21
中島様。
身に余るお言葉、ありがとうございます。大変励みになります。これからも、お客様に楽しい旅をしていただけるよう頑張りたいと思います。ただ、ベルヴェデーレの美術館、絵の撮影は禁止だったのですが 。。。中島様にとって、この一年が健康で幸せなものになりますように!
返信する
福岡よりウィーンの治田さんへ。 (中島けん)
2015-01-04 09:52:51
治田幸子さん

新年おめでとうございます。
ウィーンで素敵な新年を迎えられたと思います。
ウィーンでは大変お世話になりました。あの楽しい思い出は、いつまでも
いつまでも私の胸に残りります。本当に有難うございました。

写真禁止の場所での撮影は、治田さんが説明されているところを撮り
たかったので盗み撮りしましたが、「接吻」と「楽友協会内」の写真は、他の
資料から拝借したものです。いずれにしても済みません・・・。

どうかいつまでもお元気で、ご活躍されますよう、心からお祈りいたします。
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