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中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

大映宣伝部・番外編の番外 (69) 小林勝彦さん

2015年06月22日 | 日記

             

  

  

     今回は小林勝彦さんです。顔と名前が一致しない方が多いと思いかもしれませ
     んが、大映の小林勝彦というより、数々のテレビの時代劇で悪役として活躍して
     いた彼の方がよく知られている筈です。

     東京の出身で、高校生時代から演劇に興味を持ち始めましたが、薦める人がい
     て大映演技研究所を経て「俺たちは狂っていない」がデビュー作です。
     同時期に本郷功次郎らもデビューしているので、一緒に出演した作品も何本か
     あり、「海軍兵学校物語/あゝ江田島」や、器用さを買われて出演した時代劇「薔
     薇大名」など数本に主演をしたのですが結局は準主役が多く、その内に京都撮
     影所へ転籍して時代劇、それも悪役が多い状態が続きました。

     でも考えてみると、その時に培った悪役が後年役立って、テレビで重宝されたの
     ですから判らないものです。彼は某大物歌舞伎役者が奥さんではない人に産ま
     せた子だと、撮影所では随分陰で言われたようですが、事実かどうかはともかく、
     そんなことに我関せずを貫いた小林勝彦は偉かったと思います。

     悪役役者に本当の悪人は居ないの喩え通り、真面目で芸熱心な人でした。大映
     では約70本の作品に出演し、大映倒産前にフリーとなり、もっぱらテレビやアメ
     リカ映画の吹き替えとか、テレビアニメの声優として活躍したことはあまり知られ
     ていないようです。

     平成17年(2005)に肝細胞癌のため68歳で亡くなりましたが、生前に親交があっ
     た立川談志と毒蝮三太夫が見舞いにきた際に、本人の頼みに応じて談志が枕
     元で噺を一席披露したことが当時話題になりました。
     生きていたら今年で78歳です。


コメント (14)
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