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↑ 菊池寛先生 ↑ 本日発売です
昭和18年(1943)に永田雅一から強く乞われて昭和22年(1947)まで大映社長の
座に就いていた菊池寛先生が、常々言っていたセリフは「面白くない真実より
面白い嘘を」でした。
永田雅一もこの考え方を踏襲し、映画製作に生かせと常々言っていたことが私
たちの脳裏に強く残っています。
この「面白い」という言葉は含蓄のある言葉で、単に笑わせるではなく、泣くこと
も入るし感動・感激・感銘も、そして劇としての総合的な纏まりなども含む考え
方です。
更に菊池社長はどんな作品の脚本にも目を通されて意見を述べ助言を与えて
いましたし、引き継いだ永田社長からも会議ではいつも聞かされた話でした。
私は今でも新しい映画を出来るだけ見て、率直な感想を述べるようにしています
が、感想は百人百様と言っても私のそれは、どうしても「面白くない真実より面白
い嘘を」がべースになっていると自問自答しています。
さて、私の初めての本「スタアのいた季節/わが青春の大映回顧録」が、予定通
り本日18日発売となりました。(週刊誌と同じように九州は2日遅れて20日発売)
私が書いた文章ではありませんが、表紙の帯に「間近で見た、聞いた笑と涙の
大映スターたちの素顔~大映の宣伝マンだった著者の秘蔵写真も大公開!」が
いつの間にか付け加えられていて、あれっと思ったのですが、出版元では一部
でも多く売りたい思いでしょうから、私も笑って同調しています。私が一生懸命
書いた本ですので、改めて宜しくお願いいたします。