原案は山下由美の「奇跡の母子犬」に、宮崎の動物保護管理所で起こった実話
を加えて映画化した作品です。
保険所に勤める神崎(堺雅人)は、妻(檀れい)を交通事故で失い、二人の子どもを
育てるシングルファーザーです。
ある日、母犬と生まれたばかりの子犬が保健所に収容され、母犬は子犬を守るた
め近寄る人すべてを激しく威嚇します。
このままでは殺処分される運命なので、神崎はなんとかして母犬の心を開かせ、
犬を引き取ってくれる里親を見つけようと奔走しますが、うまく行きません。
保健所に収容された犬は、飼い主が見つからなければ殺処分されることが決まっ
ていて、この犬の親子にも刻一刻とその期限が迫ってきます・・・。
監督は山田洋次作品で助監督や脚本を担当してきた平松恵美子の初メガホンで、
主演は宮崎県出身で宮崎弁をしゃべる堺雅人のほか、中谷美紀、若林正恭、でん
でん、吉行和子、小林稔侍、檀れいなどです。
平松監督は山田監督の下で勉強してきた人なので一応纏まってはいますが、もっ
と新人らしい新鮮な演出を見せて欲しかったし、いかにもドラマを作るかのテクニッ
クがミエミエの脚本と演出で、私としてはいい点を差し上げる訳には行きません。
犬にも色々な生い立ちがあるでしょうし、この作品のように特定の犬だけを守る形
になるのは、根本的に変です。
犬が演技?するだけで喜ぶ人も居るでしょうが、私は期待はずれでした。