さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

サザエの成長

2018-09-18 13:48:09 | 貝類生産
今日の作業はサザエの飼育管理から。

波板飼育では、波板の管理がとても大事です。
稚仔貝のエサとなる珪藻が良い状態で生えていないと、
せっかく採卵して成長している貝が死んでしまいます。

今日は、上部に緑藻が繁茂してしまった波板を
珪藻の付いた波板に取り換えるため、
まずは波板に付着しているサザエの稚貝を落とす作業からスタートです。


落とし方はいたってシンプル。
波板を水槽内に振りおろし、その衝撃で貝を落とします。


サザエはビックリすると貝の蓋を閉じて転がるので、
大きなアクションで振り下ろせば簡単に落とすことができます。


集められたサザエの稚貝たち。
まるで砂礫のようですが、1個取り出してみると


ちゃんとサザエの形になっています。

このロットより少し成長の進んだサザエを顕微鏡で観察してみました。


色のコントラストが美しく、陶磁器のような雰囲気です。


転がった状態から起き上がろうとしています。
足はツートンカラー。
蓋はだいぶ厚みがでてきました。
触角の根元にある黒い丸い部分が目です。


顔を正面から見るとこんな感じ。
両目の間にあるのが口です。


虹色の光沢も見えます。

サザエの殻を磨くと美しい真珠層が出てきます。
近縁種のヤコウガイ(夜行貝)は、大型で美しいため
工芸品やアクセサリーにも使われています。


現在の殻長(つまみ上げるのが難しいので殻幅は未計測)は、
3mm前後。

このまま順調に育ってほしいです。

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