さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

マダイの陸送試験

2016-08-24 14:18:01 | 魚類生産
8月4日(木)、マダイの陸送試験を実施しました。

これは、現在行っている活魚運搬船による
県下沿岸放流が、陸送によって可能かどうかを
試験するものです。

陸送が可能になれば、経費や日程調整等の点で
メリットが多いため、良い結果が期待されます。



陸送に使われるのは、活魚トラックです。

トラックに設置された水槽3つに、
それぞれ収容する稚魚の尾数(密度)を変えて、
城ケ島から一番遠い真鶴まで陸送します。

水槽からトラックに稚魚を移すのは、
沖出しのときと同じ手法。

ですが、稚魚の大きさが違うため、寄せ網も新調しました。



まず、水位を下げた円形水槽にスタッフが入り、
稚魚を網のなかに寄せます。



尾数を算出するため、重量も測ります。

まずは樽に海水をいれて計量。




そこに寄せ集めたマダイを入れて、




計量




そのままトラックへ




収容。




高密度に入っていますが、酸素や温度を調整して、
いざ出発。




2時間ほどで、到着しました。




稚魚の様子を確認して、早速放流です。




サイフォン方式で、直接海中に放流していきます。




ホースから、小さなマダイが続々と出てきます。




吸いきれない分は、タモですくってバケツで放流。




水槽からそのまま広い海へ放たれた稚魚たち。

しばらくは、まとまっていました。


今回の試験は、高密度の水槽でもへい死は無く、
陸送~放流することができ、大成功でした。

今後、どのように運用していくか、
検討していきます^^
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マダイの放流 <久里浜>

2016-08-24 11:50:13 | 放流、イベント
7月31日(日)、久里浜でマダイの稚魚放流がありました。

毎年恒例、町内会のお祭りの一環です。



お神輿をかつぐ子どもたちが続々とやってきて、
稚魚の入ったバケツを受取り、そのまま岸壁から放流。




お祭りなので、漁船には大漁旗が。




放流尾数は
横須賀東部漁協久里浜支所から1000尾、
(一財)東京湾南部水産振興事業団から1500尾、
合わせて2500尾でした。
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サザエの採卵

2016-08-19 09:25:18 | 貝類生産
先月より、サザエの採卵がはじまっています。



サザエはオスメスの見分けができないため、
同じカゴに数十個の親貝を入れて、
紫外線照射海水を注入して放卵・放精を
誘発します。


しばらくすると、反応が。



白いモヤのようなものが精子。

ここでやっと、オスが判明します。

オスから遅れることしばし。



メスが勢いよく放卵。

ということで、ここでメス発覚。

ある程度の卵が出たら、小さな円形水槽に集めて、
洗卵します。




サザエの受精卵

色は緑っぽいものからピンクっぽいものまで、
様々です。



2分割



4分割



8分割~桑実胚

と発生は進み、翌日には



ベリジャー幼生となって泳ぎだします。

ここから数日後、匍匐(ほふく)期に入るころ、
エサとなる珪藻を生やした波板を水槽に入れて
採苗し、屋外水槽に収容されます。

これから、出荷まで1年以上かかる
貝類の飼育がスタートします。

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小田原みなとまつり

2016-08-08 09:42:50 | 放流、イベント
8月7日(日)、小田原みなとまつりが開催されました。



当協会も、PRブースで参加しました。




晴天に恵まれて来場者も多く、
水槽展示や貝殻のおみやげにも
ひっきりなしに人が集まりました。

募金箱にも多くの寄付をいただきました。




洋上では、小田原市長はじめ関係者による
マダイの稚魚放流も行われました。




市場の中では、多くのイベントや物販も。




生の魚の展示も市場ならでは。

また来年もよろしくお願いします。
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マダイの一斉放流

2016-08-04 11:39:12 | 放流、イベント
7月29日(金)、マダイの一斉放流を行いました。

東京湾の金沢からはじまって、相模湾の福浦にかけて、
全部で約69万尾のマダイ稚魚を各地先に放流していく
マダイ生産の一大イベントです。

一日のはじまりは夜明け前から。



4時に集合して海上筏に移動し、作業開始。

鳥よけネットを外し、生簀網のロープも外していきます。

準備が終わって待機をしていると、沖から活魚運搬船がやってきました。




遠くからだと大きさがわかりませんが、近づくにつれて
迫力が出てきます。



300tは、やはり大きい!




船と筏をロープでつなぎ、積込み作業開始。




生簀網を船側に寄せて、魚を集めます。




クレーンで操作する大きなタモで、稚魚を海水ごとすくいます。




一度にたくさんの稚魚がすくい上げられていきます。




クレーンで慎重にタモを上げていき、




船の生簀へ。




この作業を8面分、1時間半ほどかけて無事に積込み終了。




さっそく最初の放流場所である東京湾へ出発していきました。

現場スタッフは、船を見送ると休む間もなく
残ったマダイ・クロダイの中間育成と出荷準備です。




一方では、海上筏での中間育成を担当している職員に
LOVE BLUEの記者が取材していました。




さて、洋上班です。



夏空の下、順調に航海。




最初の目的地、横浜市金沢に到着しました。

さっそく放流です。

今度は積込みの逆の作業。



船の生簀から稚魚をすくい上げて、




クレーンで洋上へ。




海中で網を開くと、稚魚たちが放たれていきます。

この作業を、東京湾沿岸から相模湾沿岸にかけて、
1日がかりで続けていきます。



午後4時過ぎ、最終目的地の小田原沖に到着しました。

今年の一斉放流も無事に終了。

関係者の皆様、ありがとうございました。


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