さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

アワビの採卵

2018-10-30 13:45:47 | 貝類生産
アワビの採卵もいよいよ終了間近です。
今日はタイミングよくその様子を抑えることができました。


絶賛放卵中。

これはマダカアワビの母貝です。
貝殻の穴から大量の卵を放出しています。


放卵が落ち着くと、ホースで卵を回収します。


手前のパンライト水槽にはオスが入っていて
放卵よりも早く放精しています。
そこから適量の精子をすくって卵の入ったパンライトに入れ、
人工授精させます。


本来ならば、ここから数時間洗卵を行いますが
当協会ではちょっと工夫をして、
洗卵なしで孵化水槽に収容します。


ちょうど隣の県水産技術センターから
研修が来ていたため、職員が孵化水槽の工夫について
説明しています。
この方法によって、格段に孵化率が上昇しました。


池入れ時の受精卵。


3-4時間後の受精卵。
ちょっと分かりにくいですが、
着実に発生が進んでいます。
明日の朝には幼生が泳ぎ回っているはずです。

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アワビの仔貝

2018-10-29 11:09:12 | 貝類生産
アワビの生産ですが、これまでに採卵したロットは
順調に成長しています。


現在、屋外で波板飼育中。


定期的に余分な海藻や珪藻を落とすために
波板を洗って水槽も入替えます。
繊細な仔貝が傷ついたり落ちたりしないように、
優しく水をかけていきます。

波板上にいるアワビは、いまどのくらい成長したでしょうか。


2週間前に採卵したメガイアワビです。
まだ0.8㎜ほど。
ちょっと触っただけでも殻が割れてしまいます。


3週間前に採卵したクロアワビ。
こちらは指で触っても大丈夫なくらい
殻が丈夫になってきています。
光沢も出ていますね。

殻長は1.5㎜ほど。
波板上を元気に歩き回って珪藻を食べ、成長中です。
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アワビの生産はじまりました。

2018-10-16 16:31:11 | 貝類生産
マダイ・クロダイの放流がすべて終わり、
アワビの採卵がはじまっています。


採卵は未明2時から作業スタートです。
それについては後日レポートしたいと思います。

今回は、採卵の翌日、幼生管理と採苗準備について。


採卵後、孵化用のパンライト水槽に収容された
アワビの受精卵は、翌朝には元気に泳ぎ回っています。

全ての受精卵が孵化して育つわけではないので、
孵化後も状態の良い幼生を選別するなどの管理が必要になります。
担当者は孵化用の水槽をこまめにチェックしながら
幼生を回収し、元気な幼生だけを新たに水を張った水槽へと移していきます。


同時に、採苗の準備も進めていきます。
当協会HPの「種苗生産の現場より」では4日後にベリジャー幼生になると
ご紹介していますが、水温が高いとだいぶ早い段階でベリジャーまで
進みます。今回も、採卵翌日にはベリジャー幼生になっていたので、
珪藻を付着させた波板を準備して、採苗に備えました。


波板上の余分な珪藻や動物プランクトンを洗い落とし、
各水槽へと波板を沈めていきます。
幼生が泳がずに定着する時期になったら採苗です。


アワビのベリジャー幼生
殻の口のあたりに泳ぎ回るための繊毛があります。
採苗は、この繊毛を落として歩き回る直前のタイミングを狙います。

水温や受精卵の状態によって、そのタイミングはまちまちなので、
担当者はこの時期、顕微鏡とにらめっこです。

当協会HP「種苗生産の現場より・アワビ」
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神奈川トヨタ商事より寄付金

2018-10-12 08:54:09 | 寄付金
10月4日(木)、神奈川トヨタ商事株式会社より
寄付金をいただきました。


当日は、黒田社長と(株)KT株式会社代表の上野氏が来訪され、
直接寄付金を贈呈してくださいました。

神奈川トヨタ商事は当協会の企業会員であり、
上野氏は個人会員でもあります。

神奈川トヨタ商事は、プレジャーボートの販売を行っている会社で、
購入者の主目的がフィッシングであることから、当協会の
水産資源の維持増大に対する事業を重要なこととして捉えられ、
毎年贈呈いただくこの寄付金も、今年で4年目になります。

これからも、このご縁を大切に、種苗生産・稚魚放流に
励みたいと思います。

ありがとうございました。
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JICAからの研修生

2018-10-09 10:01:31 | その他
10月5日(金)、JICAからの研修生が来訪しました。

漁業における食料安全保障と貧困撲滅を目的とした
プログラムの一環で、エリトリアやガーナ、インドネシアなど
から7名の研修生が当協会を訪れました。


まずは施設見学から。


種苗生産施設で実際に飼育している貝などを見学。


隣にある水産技術センターも見学。


そして座学。
神奈川県の漁業について、熱心に耳を傾けていました。


各国の代表として日本に来ている研修生たち。
ここでの体験が、お役に立ちますように。
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