アワビの採卵

先月末からアワビの採卵がはじまっています。
いつも秋から冬にかけて行っていたアワビの採卵ですが、
生殖巣が発達している親貝がいたことから、早期採卵を
実施しています。


紫外線殺菌した海水で刺激すると、
オスが精子を出し始めました。


しばらくするとメスも卵を産み、
人工授精させて、孵化用の水槽へ収容します。


受精卵。
順調に発生がはじまっています。


2、3時間経つと更に発生は進み、、、


翌日には孵化してベリジャー幼生に。


孵化用の水槽に収容したあとも、
こまめに換水して成長段階を確認します。


幼生を回収して


小さなパンライト水槽内で撹拌して1㏄取り出します。


顕微鏡でのぞきながら1㏄当たりの数をかぞえます。

こうして観察を続け、幼生が匍匐(ほふく)期に入るタイミングで
採苗して板上飼育がはじまります。
採苗以降の飼育ついてはまた後日。

チャッキ弁のメンテナンス

昨日・今日と、海水ポンプに取り付けてあるチャッキ弁の
メンテナンスを行っていました。
貝などの付着生物がつくと、目詰まりしたり、逆止弁が
閉じなくなったりしてしまうため、重要な作業です。

昨日、取り外して付着生物を落とす作業をしたので、
今日は元の場所へ取り付けます。


まずはチャッキ弁を取り付け部分へと降ろします。


作業は潜水士による手作業です。


他のスタッフは、作業を海上から見守ります。


海中で大きなボルトを幾つも、しっかりと締めないと
いけないので、なかなかの重労働です。
陸上班との連携プレーで無事に作業を終えることができました。

カサゴの稚魚放流 ＜本牧＞

9月17日(土)、本牧でカサゴの稚魚放流がありました。


活魚トラックから降ろしてすぐに放流！


あっという間に海中へ。


横浜埠頭株式会社の放流事業で、
25,000尾のカサゴ稚魚が東京湾に放流されました。

海洋高校からアマモの受け入れ

8月5日、神奈川海洋科学高校から株分けされたアマモが
やってきました。


生徒自らの手で運び、


水槽に入れ、


エアレーションを入れて完了。

磯焼け対策の一環として、学校で取り組んでいるアマモ栽培。
その大切な株を一部、当協会でも受け入れて、栽培を始めました。


受け入れから1ヶ月後。
元気に育っています。
心なしか栄養繁殖しているような。
もっと増やして海に移植したいと考えています。

また、この受け入れの様子はテレビ撮影もされていて、
今週末放映されます。

発信！ミライクリエイター
2022年9月24日(土)よる 9:55〜10:55

当協会は施設が少し映るようです。
そのほかにも、日曜日のお昼に放映されている
ミニ版もあるようで、そこでも放送が決まったらお知らせしたいと思います。

マダイの放流イベント ＜三浦・小網代＞

昨日は小網代(三浦市)でマダイの稚魚放流がありました。
これは地元のNPO法人小網代パール海育隊が企画する事業で、
地元の子どもたちに海や漁業のことをもっと知ってもらい、
海を大切にする心を育みたい、という目的で行われています。
コロナ渦のため、一昨年は規模を縮小して、昨年は関係者のみ
による放流でしたが、今年は市内5つの小学校から児童を招いて
開催することができました。


放流の前に、当協会専務理事よりマダイの種苗生産についてと、
海水温の上昇などが原因藻場が減っている、など
稚魚が育つ環境の変化について、レクチャーがありました。


レクチャーが終わると、プールに収容された稚魚が
バケツに入れて配られ、いよいよ放流です。


船着き場に設置されたすべり台を使っての放流。


大きく育ってね～

市内5つの小学校の3、4年生が午前と午後に分けて参加し、
2,000尾のマダイ稚魚を放流しました。

3年前まではこの小網代湾でマダイの中間育成を行っていたので、
稚魚たちにとっては過ごしやすい場所でしょう。
元気に大きく育ちますように。