冬はアワビの採卵シーズンです。
当協会ではクロアワビ・メガイアワビ・マダカアワビを生産しています。
今回はメガイアワビの採卵~採苗をご紹介。
まずは親貝をオス・メスに分けて紫外線照射海水を注ぎ、
刺激します。
するとまずはオスが反応。
放精が始まります。
しばらくするとメスが反応し、放卵します。
小さなパンライト水槽に卵と精子を入れ、人工授精させます。
何回か洗卵し、未受精卵や死卵を取り除きます。
そして大きな孵化用のパンライトに移し、孵化~浮遊幼生まで管理します。
浮遊幼生は繊毛を使って泳ぎ回りますが、成長とともに繊毛は取れ、
付着期に移ります。
そのタイミングで波板飼育への移行となる採苗(さいびょう)を行います。
まずは波板に生えた余分な珪藻を洗い流し、
さらに淡水で洗って原生生物等を取り除きます。
そして波板を静かに水槽へ沈めていきます。
次に幼生をパンライトから回収し、
波板の入った水槽へと入れていきます。
採苗後、数日おいてから屋外の水槽へ移動します。
採苗後、数日経った仔貝です。
殻が平らに広がってきています。
まだ巻貝部分が立っていますが、これも徐々に横たわっていき、
平らな貝になります。
こうした成長過程を見ると、アワビやトコブシが巻貝の仲間だということが
わかりやすいですね。