さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

マダイの標識づけ

2010-08-31 15:25:26 | 魚類生産
昨日と今日で、マダイ稚魚の標識づけが行われました。





みんなでいけすの周りに座り、タモですくった稚魚を樽に入れ、標識をつけていきます。




マダイが傷つかないように、そして人の体温でやけどしないように、
軍手をつけて作業します。




ピアスのように、しかし貫通しないように、標識タグを背中に打ち込みます。




タグを打った稚魚は、1つのいけすにまとめて入れます。




2日間で2万尾のマダイ稚魚に標識をつけました。


この稚魚たちは、明後日、東京湾の松輪沖に放流されます。

その後、漁業者や釣り人からの再捕報告を待ち、マダイの放流効果を調査します。

その際は、皆さんのご協力をお願い致します。
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海上筏の工夫

2010-08-31 15:08:36 | 魚類生産
協会で使用している海上筏は、城ケ島から離れた場所にあります。

そこは住宅地とは少し離れているため、夜間から朝にかけて人の気配が少なくなります。

よって、サギ類などの水鳥がいけす網に集まってきます。




主に大型のアオサギ(写真手前)と、小型のコサギ(写真奥の白い鳥)です。

朝、スタッフが出勤すると、筏の上は水鳥で埋め尽くされ、
マダイやクロダイの稚魚を狙っているのです。


いままでも色々と対策を考えてきたのですが、今年はいけすの上に網をかけています。





日中、作業のために網をはずす隙を狙って、サギたちはつかず離れずの場所で
筏を見ていますが、捕食防止の効果はあるようです。



もうひとつ、陸地から離れた海上筏ならではの装備があります。



筏が設置されいてるのは湾の中央部のため、夜間、他の船が往来することがあります。

そのため、夜間灯を筏の端につけています。



あと1ヶ月ほどで、海上筏の稚魚たちは全て放流されます。

それまで、水鳥の脅威は続き、台風の襲来もあるかもしれません。

もう少し、気の抜けない日々が続きそうです。
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網がえ

2010-08-24 14:16:55 | 魚類生産
今日は午前中、マダイとクロダイを中間育成している海上筏のいけす網の交換がありました。




船に新しい網を乗せ、筏へ。





まずは、いけす網の中央部に渡しを置いて、網をこの渡しの場所まで外します。





外した場所に新しい網を取り付け、反対側の端を渡しまでもっていきます。





渡しの上で、新しい網と汚れた網の端を合わせます。





このとき、針金で隙間なくしっかりと縫い合わせます。





縫い合わせた部分を、海中に落とします。

このとき、汚れた網と新しい網とで大きな網ができた状態になります。





今度は、汚れた網をたぐり上げます。

ここで、魚は汚れた網から新しい網へと移動します。





さきほど縫い合わせた針金を外します。

これで、いけす網が新しくなりました。


前回の交換が8月11日。2週間でこれだけ汚れてしまいます。


引き上げた古い網は・・・



丸めて・・・




反対側からも丸めて・・・





しっかりと縛ります。


この網は、協会へ持ち帰り、洗い、きれいにして、次回の交換網となります。





新しい網を、筏にしっかりと固定します。





きれいになって、海水の通りも良くなったかな?


マダイ・クロダイの中間育成期間である夏の間は、この「網がえ」という作業が定期的にあります。

今日はいけす9つ分の網を交換しました。

残暑の厳しい日が続いていますが、熱中症・熱射病に注意しつつ、現場スタッフは奮闘中です。
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逗子フェス10

2010-08-17 09:03:21 | 放流、イベント
8/13(金)・14(土)に逗子マリーナで開催されたイベント

「MTV ZUSHI FES 10 supported by RIVIERA」

に参加しました。




これは音楽専門チャンネルMTVとリビエラ東京と
逗子マリーナを運営するリビエラ東京などが主催している音楽イベントで、
ライブステージの周りに設置されたPRブースのひとつを提供していただきました。




こんな感じで水槽とパネルを展示しました。




若者の多い音楽イベントということで、漁業や魚に馴染みのない来場者が多い中、
水槽の魚たちにつられて、立ち寄って下さる方もいました。


普段、栽培漁業に馴染みのない人たちに、海の中のことを考えるきっかけを
提供できる貴重な機会となりました。
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マダイの放流~金田湾~

2010-08-10 09:04:43 | 放流、イベント
8月8日(日)、三浦市南下浦にある高抜海岸でマダイの稚魚放流を行いました。

これは、(社)三浦青年会議所が主催する

「それ行け海へ!2010」~生命の育み~

というイベントの一環で、プールや海が苦手な小学生を対象にした水慣れ教室のなかで、
海と子ども達の距離を少しでも縮めようと企画されたものです。

種苗提供は(財)日本釣振興会神奈川県支部で、1000尾のマダイ稚魚を放流しました。




プールでの活動を終えた子ども達が海岸へ集合。

まずは県水産技術センター職員によるレクチャーです。




そして1人ずつ、稚魚の入ったバケツを持って海へ。

どうやら移動中、海岸清掃も行ったようです。

海岸には海藻などを分解する小さな生物が棲んでいます。

人工物(ゴミ)があると、そんな生物の活動の妨げになります。

そして海岸で海藻などを分解してつくられた養分が雨水などを介して海中へと流れるため、
ゴミのない海岸を保つことは、豊かな海を保つことにつながります。

こうしたイベントで海岸清掃をされることは、とても良い教育になると思います。



さて、いよいよ放流です。

水慣れも兼ねて、ちょっと深いところでの放流となりました。

小さなマダイたちが元気に泳ぐ姿を見て、少しでも海に親しんで貰えたら嬉しいです。

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