さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

サザエの剥離

2024-03-26 14:02:22 | 貝類生産
夏に採卵したサザエですが、順調に成長し、
先日、剥離作業を行いました。

剥離とは、珪藻を食べさせるために波板飼育をしていた
稚貝を板から剥がし、屋内の水槽で配合飼料を用いた
中間育成へと移行することです。

まずは屋外水槽からサザエの付着した波板を運び、


移動用の長い棒から、剥離用の短い棒へ差しかえます。
この時、板に付いていた稚貝がポロポロ落ちるため、
下にはシートを敷いておきます。


付着した貝を回収するため、網を張ったパンライト水槽へ。


薄い麻酔液に浸して、貝を剥がします。


剥がれて回収された稚貝たち。


測定も行います。
サザエの場合は、殻の先端から下までの「殻高」を測ります。


サイズ別に水槽へ収容するため、ふるいにかけて選別します。


分けられた稚貝たち。
このあと、重さを量って個体数を算出し、各水槽へと収容されました。


放流サイズは殻高15mm以上。
大きく育つのが楽しみです。
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アワビの出荷

2024-02-20 09:36:40 | 貝類生産
先日、当協会で生産したアワビの稚貝を
小田原市漁協が受け取りに来ました。


全部で4万個以上のアワビ稚貝を、地先各所に放流したようです。


放流については、神奈川新聞でもとりあげられていました。
放流記事リンク

放流場所については、魚や貝の種類によって、適地が異なります。
当協会のホームページで、放流場所について記事がありますので、
放流効果をあげるためにも、方法や場所の検討の際に
参考にしていただけると幸いです。
<放流場所について>

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アワビ種苗の測定

2024-02-01 09:39:53 | 貝類生産
種苗生産現場では、エサやりや水槽の掃除などの飼育作業に伴って
様々な作業が行われています。
そのうちの一つが種苗の測定です。
当協会では出荷前や選別時、そして月に一度の定期測定を行っています。


測定方法は至ってアナログな、ノギスによるものです。
アワビやトコブシは殻の一番幅が広い箇所(殻長)を測ります。


今日はアワビの定期測定。
全ての飼育水槽で通常は30個、必要に応じて50~100個の殻長を測ります。
この結果をみて、毎月の成長を確認するとともに、
出荷の目途をつけたり、現在の飼育方法について検討します。

ちなみにアワビの放流サイズでメジャーなのは25mm以上。
普通サイズのクリップを3つ並べたものと同じぐらいです。

この大きさになるまで約1年。
毎年変わる海洋環境に翻弄されながら、安定的な種苗生産ができるよう
現場は試行錯誤の日々です。
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アワビの剥離

2023-02-14 11:07:58 | 貝類生産
今日は、昨年夏に早期採卵したアワビの剥離を行っています。


まずは波板ごとアルコール海水へいれて麻酔をかけます。


麻酔が効いてきたら、波板を上下に振って稚貝を落とします。
落ちないものは、手で優しく落としていきます。


集めた稚貝を、今度はふるいにかけてサイズ別に分けていきます。


同時進行でサイズ毎の計量のため、100~300個(小さいものは300個、大きいものは100個)
数えて取り出します。


計量し、個数で割って、一個当たりの重さを出します。
水槽全体を剥がし終わって、サイズ別に分け終わったら、
その重さを量り、個数を算出します。

今日、剥離しているアワビは、8月末に採卵したものなので、
大きい個体は既に放流サイズの25mmを超えています。

従来の10~12月採卵に比べて格段に成長が早く、
去年の剥離時に使っていたふるいの目の大きさも
倍近く違います。
今後の成長も楽しみです。
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サザエの剥離・選別

2023-01-10 11:22:59 | 貝類生産
2023年、初投稿です。
本年もよろしくお願い申し上げます。

今日はサザエの剥離作業をしています。
屋外水槽で波板を入れて飼育していたサザエ稚貝を、
波板から剥がし、屋内水槽へと収容する作業です。


剥がし終わった稚貝を回収。


サイズ別にふるいにかけて選別。


収容待ち。
これから重量を測って個数を割り出し、収容していきます。

<おまけ>

アマモは葉が長く伸び、花火のように水面で広がっています。
こちらも大きな水槽にお引越しさせる予定です。
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