サザエの初期発生

今日は、サザエの採卵がありました。

ということで、初期発生の様子をお伝えしたいとおもいます。




１０：５０　（時間の経過を表すため、撮影時間を記しておきます。）

まずは採卵して間もない受精卵。

緑がかったものや、赤味がかったもの、白っぽいものなど、色はさまざまです。




１１：４０

卵割がはじまっています。これは２細胞期の卵。



同じ時刻に撮影したものですが、こちらは４細胞期です。


産卵を促すため、親貝の水槽に精子を入れながら採卵するため、
発生の進行状況が均一になっていないものと考えられます。





１２：４８

８～１６細胞期でしょうか。

卵割のスピードは徐々に速くなるようです。





１３：４４

もうすでに何回卵割したのか判別できなくなってきました。

桑実胚とよばれる状態でしょうか。




１４：４３

卵割は順調に進み、胚は再び円形に近づいてきました。





１５：４６

本日最後の１枚です。

ひたすら卵割を続けています。

今夜には孵化して、幼生が泳ぎだすことでしょう。


残念ながら孵化の瞬間には立ち会えませんが、
明日も採卵しますので、明後日、幼生の様子をお伝えしたいと思います。


※例によって顕微鏡の接眼レンズにデジタルカメラを当てて撮影しているため、
　なかなかピントが合わず、見難い画像になっていますが、どうかご了承ください。

マダイの放流

７/２５（日）の午後、今度は久里浜漁港でマダイの稚魚を放流しました。



横須賀市東部漁協久里浜支所の主催で、
地元のお祭りの催しの１つとして２０００尾のマダイ稚魚を放流しました。




猛暑の中、お神輿をかついで来た子供たちは興味シンシンで魚を受け取り、
岸壁から放流していました。


ちなみにこの週末に放流したマダイは、春に生まれて先月沖出しした種苗です。

今年は成育が順調で、すでに６０ｍｍほどの大きさに育っています。

これから秋にかけて、マダイ・クロダイ放流シーズンのスタートです。

釣り大会でカサゴ放流

７/２５（日）の午前中、横須賀市の海釣り公園でカサゴの稚魚を放流しました。



(財)日本釣振興会神奈川支部と全国磯釣連盟神奈川県支部の共催で、
公園で釣りをしていた人を対象に、２０００尾を放流しました。

（写真の中央に写っているのが放流用のスロープ）





なんと、このカサゴたちは当協会ではじめて放流サイズにまで育て上げた種苗です。

年明けの生まれてから半年、立派に成長して晴れて海へと旅立っていきました。

かながわ豊かな海づくり大会

７/２４（土）横浜市金沢区にある海の公園で、マダイとカサゴを放流しました。

これは神奈川県が主催する「かながわの豊かな海づくり」イベントで、
横浜市漁協の協力のもと、豊かな東京湾の再生に向けた取組を紹介するものです。




稚魚放流は現地にいるすべての人が対象で、
当協会で生産したマダイとカサゴの稚魚１０００尾を放流しました。




海の公園は遠浅なので、参加者は稚魚の入ったバケツを持って海に入り、
直接、放流します。


夏休み最初の休日ということもあり、海水浴に訪れていた親子が多く、
広い世代の人たちに、栽培漁業に触れてもらうことができました。

トコブシ受精卵

今朝、採卵したトコブシの受精卵を顕鏡してみました。



80倍の倍率から更にデジタルカメラでズームしています。

予想通り、色はさまざまです。

さて、発生の程度はどうでしょうか。




別のサンプルを更に拡大してみました。

細かい細胞がたくさん出来ているのがわかるでしょうか。


本当は２細胞期、４細胞期、８細胞期・・・と観察したかったのですが、
気付いた時にはかなり卵割が進んでいました。

連休明けには、幼生が元気に泳ぎ回っているでしょう。