ちょっと寄り道(蟻の恩返し)

このブログのテーマはもちろん決まっていない。その日その時の気分や関心事や出会いなど、差し障りのないことをメモしていくという流れだ。

今回も、そういう趣旨だが、図書館でみつけた子ども向けの古典入門書的な本にある話を載せたい。
「イソップ物語」が日本で和訳されて「伊曽保物語」として刊行されたのは1593年だった。
フランシスコ・ザビエルが来日したのが1549年だったから、ポルトガルとの交流が始まったころだろう。
この話の中のひとつ。
ある川で蟻が遊んでいた。水かさが増してその蟻が流された。浮き沈みしている所に、鳩が木にとまっていて、この蟻をみて「哀れなる有り様」と思って川に木の枝を落とした。蟻はこれに乗って岸に上がった。
この川に、ある人が竿のさきにえさをつけて、鳩を捕まえようとした。その状況を見た蟻が「さっきの恩返しをしなければ」と思い、その男の足に食いついた。しっかりと食いつかれた男は怯え上がって、竿をそこに投げてしまった。鳩は「助かった」と思い、飛び去った。
人の恩を受けた者は、なんとしても恩返しをしなければ、という心を持つべきだ、ということ。
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