「アカデミー」の始まり

 何とかアカデミーという言葉がある。このアカデミーについてはうすうす以前から知っていた。この始まりは遠いギリシャの時代の哲学者プラトンが開いた学校から始まると。

「プラトンの学園 アカデメイア」(廣川洋一著)を市立図書館に行ったときに見つけて借りた。プラトンと言えば、プラトニックラブとか理想の世界(イデアの世界)などと関係のある人。

 プラトニックラブは精神的(心と心が通じる世界。肉体的つながりはダメ)恋愛だし、イデアの世界も心で通じる世界(つまり心で思い浮かべることのできる世界)だ。プラトンはこういった理想を自分の哲学のポイントにしたのだが、紀元前428から348年に生きた人。当時としてはまさに理想的に長い人生だったのだ。日本で言えばまだ縄文時代、ぼちぼち米づくりが始まるかというような原始時代だ。

 プラトンは師ソクラテス、弟子アリストテレス、両者の間に位置する。アテネのアカデメイアという所に開いた学校を、地名からアカデメイア(アカデミイ)というようになったという。
 15歳以上の、今で言えば中学生ほどの年齢の者、しかも一定の教養がある若者が入学した。女性も若干はいたらしい。プラトンの私費(彼はある種の資産家だったとのこと)で運営されていた。哲学、政治学、その他動物学などがカリキュラムの骨子だった。
  
   始めたのがBC387年頃だった。プラトンが40歳のころか。これが今日に通じる真理探究を旨とする学校の始まりだった。
このアカデメイアで学んだ弟子アリストテレスはやはり自分の学校「リュケイオン」を開く。

  ギリシャが文化と教育の発祥の地だったといわれることを改めて知ることができたこの連休。
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