見もの・読みもの日記

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同時代の日本画を見る/第79回 春の院展(日本橋三越)

2024-04-14 23:02:13 | 行ったもの(美術館・見仏)

日本橋三越本店 『第79回 春の院展』(2024年3月27日~4月8日)

 先週末の話になるのだが、日本橋の三越デパート前を通りかかったら「春の院展」という大きなポスターが出ていた。私は小学生の頃、近所の絵画教室に通っていた。大きな画用紙(学校で使うものの倍サイズだった)にクレヨンで絵を描く教室だったが、先生は日本画家だった。私の祖母と、先生のお母さん(和装小物や裁縫道具を商うお店=糸屋を経営していた)の間に近所付き合いがあったこともあって、その後、先生が名古屋に引っ越してしまったあとも、ずっと「院展」の招待券をいただき続けた。

 日本美術院展覧会(院展)は、公益財団法人日本美術院が主催運営する日本画の公募展覧会である。むかしの院展は上野の東京都美術館で開催されていたのに、今はデパートが会場なのかしら、と思ったら、秋の院展(再興院展)は、今でも東京都美術館で開催されており、春の院展は、1945年に日本橋三越で開催された「日本美術院小品展」が始まりなのだそうだ。

 確かに比較的小画面の作品が多いように思った。しかし出品総点数は300点を超える。そうそう、こういう大規模展覧会を見ることで、テキトーに流し見をしながら、自分の好きな作品を見つけるスキルをつけたものだ。

 会場案内図が置かれていなかったので、お世話になった先生の作品をどうやって見つけようか、途方にくれかけたのだが、QRコードを詠み込むと、作品リストと会場マップのPDFファイルを読み込むことができて、無事、見つけた。田渕俊夫先生の『運河』である。これはアムステルダムの風景だろうか?

 ほかに気に入った作品は、斎藤満栄氏(同人)の『辻が花(藤)』、井手康人氏(同人)の『不二』。人物画では、小林司氏の『偲ぶ』。加藤裕子氏の『まごころに包まれて』は、日本橋三越1階の天女(まごころ)像をモチーフにしたものだとすぐに分かった。現代日本画、もっと積極的に見るようにしていきたい。


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