見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

いろいろ(院政期の絵画・歴史コンテンツ・性格診断)

2007-10-07 00:04:08 | 見たもの(Webサイト・TV)
 最近、ネットで見つけたものを、まとめて記述しておこう。まず、奈良博の『美麗 院政期の絵画』関連情報を探していて、見つけたものから。

■平成19年度独立行政法人国立文化財機構に係る年度計画(PDFファイル)
www.nich.go.jp/kisoku/07.pdf

 現在、4つの国立博物館と2つの文化財研究所は「国立文化財機構」という独立行政法人を構成している。これは、その法人が、平成19年度の事業計画を公にしたもの。特別展については、それぞれ「目標入場者数」が掲げられている(p.8~)。

 それによると『院政期の絵画』は9/1~9/30の1ヶ月(休館日あり)で1万人。東博の『京都五山 禅の文化』が10万人、京博の『狩野永徳』が7万人と比べると、ずいぶん控えめな数字だ。でもまあ、観客の立場からすれば、1日330人程度、8時間開館として1時間に40人程度というのは、ゆっくり作品に向き合う環境として、妥当な数字だと思う。

 ところが、次の『正倉院展』は18万人! 10/27~11/12の16日間で18万人ということは、1日に1万人以上、1時間に平均1400人以上の入場者が見込まれている。えええ~狂気の沙汰か!? 博物館の法人化以来、正倉院展の入場者数は急激に増えているらしい。私はそれも「仕方のないこと」だと思っていた。でも、このように莫大な入場者数が、博物館の「目標」として掲げられているのを見ると、敢えてその見識を正してみたくなる。

 いったい、人波に揉まれて展示物の前を素通りすることが、文化財の観覧として、望ましいスタイルだろうか。「日本の歴史・伝統文化及び東洋文化の理解促進を図る」という国立博物館の目的を本気で考えるなら、最適入場者数は、もっとずっと低くあるべきだし、最適入場者数を「下回る」ことよりも、大幅に「上回る」事態に対して、きちんと防止策が取られなければならないと思う(宣伝を控えるとか、入場料金を上げるとか。それでも行きたいヤツは行く)。

 こんなこと言っても、文化オンチの官僚には理解されないんだろうな。たまたま見つけたのは、平成16年度の国立博物館の業務の実績に関する評価(PDFファイル)だが、目標入場者数を上回れば「A」、下回れば「B」または「C」。数字の意味や効果を問う余地はない。あ~底の浅い文化行政だなあ。いやになっちゃう。

■2ちゃんねる:仏画の名品について語るスレ
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/gallery/1127288186/

 初めて見つけたスレだが、『院政期の仏画』関連情報が多いので、ここに貼っておこう。やっぱり、私と同じ『王朝の仏画と儀礼』以来の仏画ファンっているんだなー。「次回はまた10年くらい先ですかねえ」っていうのが、可笑しくて悲しい。

 上記スレでも話題になっている奈良博の展示図録1,500円は、廉価で嬉しかった。図版を眺めていて、私が見逃した前期展示品の中で、あ~これ見たかったな~と思ったのは、山形・上杉神社(→祭神は上杉謙信)の『毘沙門天像』。ふっくらした面立ち、優美で華やかな、非常に珍しい毘沙門天像である。これ、宝物殿で常時見られるのかなあ。見られるのなら、米沢、行っちゃうんだけど。

■:4Gamer.net:国際クロスメディアシンポジウム(2007/10/01)
http://www.4gamer.net/games/019/G001972/20071001034/

 ということで、毘沙門天から『風林火山』つながり。先ごろ、京都の太秦映画村で、映画界、テレビ界、そしてゲーム界の関係者が集まり、「歴史創作の魅力を探る~アジアンエンタテインメントの展望~」と題したシンポジウムが行われた。武侠小説の大御所・金庸氏の出席が、ドクターストップで中止になったことは残念である。でも、「歴史コンテンツによるエンターテイメント」って、確かに汎・東アジア的に盛り上がりの機運があるなあ。『風林火山』の制作統括・若泉久朗氏の撮影裏話も興味深い(CGで馬を増やす、とか)。

■性格診断:あなたは戦国武将でいうと誰?
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kazu1110/busyou.html

 これはお遊び。話題の性格診断テストをやってみたら、「あなたは北条氏康に似ています」と出た。渋いなあ。地味すぎて、あまり自慢にならないけど、『風林』の氏康殿は好きなので、ひそかに嬉しかった。
コメント (1)
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