「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「見てくれオーディオ」へ 二歩前進

2023年03月01日 | オーディオ談義

前々回の「~一歩前進~」からの続きです。

今回のオーディオは「見てくれ」からの視点によるアプローチだが、たまにはこういう企画もいいでしょう。これまであまりにも「見てくれ」を無視してきたのでちょっぴり反省の気持ちも籠っている(笑)。



前回は「スーパー10」(口径25cm)の話だったので今回はツィーターに移ろう。

ほんとうはJBLの「075」を代えたくなかったんだけど、「見てくれ」がどうも金属的でクラシック音楽の雰囲気にはちょっとそぐわない憾みが残るかなあ・・。

そこで、小振りの「スーパー3」の登場。


   

数年前にオークションで落札したものだが、いきさつはこうだ。

出品されたタイトルは「英国 ビンテージ Wharfedale Super 3 重量級 アルニコ ツイーター 優雅な響き ―とても貴重な 初期型 アルニコ Gold Magnet ユニット」

当時のことだが、この「マグネット」を黙って見過ごせるほど自分はまだ成仏しきっていなかった(笑)。

周知のとおりSPユニットはコーン紙タイプにしろ金属のダイヤフラム・タイプにしろ、その機能の生殺与奪の権をにぎっているのは強力なマグネット次第だが、口径の小さなコーン紙(口径10センチ)に対してこれほどの大型マグネットを初めて見た。ついロ-サー(イギリス)を連想してしまう。

ツィーターはかなり持っているが、とても強烈な誘惑に抗しがたく右手が勝手に動いて入札欄を「ポチッ」(笑)。

いつものことながら出品者「T」さんの「ふつふつと愛情が伝わってくる」詳しい解説をご紹介しよう。

「Wharfedale社の、3インチコーン・ツイーター、Super 3。2本での出品です。

ラベルからもわかりますように、組み込み用バージョンではなく、単品として販売されていた品です。まだ、モノーラル中心の1950年代前半の製品ですので、完全な揃いはなかなか見つけることはできません。

出品の品は、比較的揃っていますが、コルゲーション・ダンパーに片方はカバーかかっていますが、もう片方にはこのカバーがありません。(これが一般的です。)その意味で、厳密に、pairではなく2本としましたが、pairとしてステレオ使用するのに全く問題はありません。
 

Super 3は、Wharfedale社を代表するツイーターで、高級システムW70をはじめとして、数多くのシステムに使われておりました。また、Leak社のスピーカーシステムにも使われるなど、タイプは全く異なりますが、Peerless社のMT25と並んで、この時代のヨーロッパを代表するツイーターになっておりました。
 
出品のSuper 3は、中でもとりわけ貴重な、初期型のアルニコ Gold マグネットを搭載したユニットで、Wharfedale社の最高級機SFB/3などに採用されていました。

画像からもわかりますように、巨大なアルニコ・マグネットで、Red アルニコ時代のSuper 5のマグネットよりはるかに大きなものが使われています。(Wharfedale社のマグネットは、アルニコ Gold タイプ→アルニコ Red タイプ→フェライトタイプと変わっていきますが、Super 3についてはアルニコ Red タイプは存在しなかったようです。)
 
音質的には、重量級のマグネットの効果でしょうか、コーン型としては、反応が早く、切れのある音で、ホーン型に負けない音の強さがあります。

フェライトタイプのSuper 3で時に感じられる「キツイ」という感じも、このアルニコタイプにはありませんので、ゆったりと、まさに優雅に音楽に浸ることができます。

また、上品で、透明度の高い音は、ジャーマン・ビンテージの高域に通ずるものがありますので、イギリス系のビンテージはもちろん、ジャーマン・ビンテージとの組み合わせも、よい結果が得られます。 (当方、出品のものとは別の10-15ΩタイプのSuper 3を、一時期、Siemens15dと繋いでおりましたが、心地よい音楽を奏でてくれました。)
 
およそのサイズは、ラウンド径92.5mm。取り付け寸法が、ネジ穴対角で、およそ100mmになっています。
 
イングランド・トーンを愛する方、ジャーマン・ビンテージのファンの方、38μF程度のコンデンサーによるローカットでフルレンジの高域補正に、また、本格的なネットワークを使用しての2way構成にいかがでしょうか。」

とまあ、そういうわけだが期待通りの性能だったし、お値段もリーズナブルでコスパは抜群~。

ネットワークにはウェスタン製のブラック型コンデンサーを使って、およそ8000ヘルツでローカットした。

さあ、最後はそれぞれのユニットに組み合わせるアンプの選択である。



まず「~700ヘルツ」までを受け持つ「スーパー12」には「300Bシングルアンプ」(画像上段左側)の出番で、出力管には「エレハモ」の300B。周波数帯域を部分的に受け持つだけなのに「WE300B」はもったいなくて使わない(笑)。

次いで「900ヘルツ~」を受け持つ「スーパー10」には「2A3シングル(出力管:フランスVISSEAUX刻印)」(画像下側)をあてがった。

最後に「8000ヘルツ~」を受け持つ「スーパー3」には、(画像上段右側の)「6AR6シングル」(三極管接続)を~。

JBLの高能率ドライバーには無類の強みを発揮する「71A系アンプ」だが、今回は相手が悪すぎて能率が低いため軒並み「討死」だった。

で、こうして書き出してみると奇しくもスピーカー勢は「ワーフェデール一色」になってしまった。同じブランドなので音色も同じだろうからこれは吉報だ。

そして、いよいよ音出し~。

慎重に3台のアンプのボリュームを調整しながら聴いてみると・・・。

あらゆる音楽ソースに対して「何でもござれ」で、しかも「高次元」で対応できることが分かった。

これはもう究極のパラダイスですぞ~(笑)。

本日(3月1日)の午後、お客様がお見えになるのでご意見を聴かせていただくつもりだが、「忖度」が無ければいいんだけど~(笑)。



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