「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

肝心なことは目に見えないんだよ

2024年06月22日 | オーディオ談義

フランスの作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの代表作に「星の王子さま」という小説がある。

日本でもアニメやミュージカルになったりして人気があるが、何といってもその秘密は心を打つ名言が作品の中に沢山散りばめられていることにある。


そのうち代表的な名句としてよく知られているのが「心で見なくちゃ”ものごとは
よく見えないってことさ。肝心なことは、目に見えないんだよ!」

「肝心なことは目に見えない」とは、「表面だけで判断してはいけない」ことを指しているのだろうが、オーディオだって負けてはいない。

そもそも「音」ってのは空気の振動なので目には見えないんだから~(笑)。

それは冗談としても音質に大きな影響を与えるのに(まったく目に見えないので)意外に無視されているのが「磁界と振動」ではなかろうか。

まあ、振動の場合は適度に有った方が音がいい、たとえば真空管のガラス管がスピーカーから出る音圧によって適度に振動した方が音が良くなるという説もあって、上手く ハモらせれば 一概に「悪」とは言えないようだが、「磁界」ばかりは百害あって一利なし。

まったく目に見えないだけにこれほど始末の悪い物はない。なぜ悪いのか、一口で言えば「磁界によって迷走電流が起きてそれが音声回路に悪さをする」ということらしい。

電気の知識については門外漢だが、大学で機械工学を専門にしたオーディオ仲間がそう言ってた。

鉄は磁気を帯びる磁性体なので迷走電流が起きやすく、「微小電流を扱うプリアンプのシャーシには鉄を使わない」をポリシーにしているアンプビルダーさんもいるほどでたしかに一理あると思う。

このような振動や磁界を別にしてもオーディはどうも「つかみどころのない迷宮」のような気がして仕方がない。

何かの本に「学問の目的の一つは分かっていることと、分かっていないことの境界線をはっきりさせることにある」と、書いてあったがオーディオを研究対象(「音響物理学」)としてみた時にこの境界線なるものが分からないし、おそらく皆さんだってそうではなかろうか。

あまりにも「変数」が多すぎる!

たとえば音響に及ぼす要素として大雑把に上げてみても、

「音楽ソースの録音状況」に始まって「部屋の大きさと形状」「レコードプレイヤーやCD機器の性能」「プリアンプ」「パワーアンプ」「スピーカー」「ケーブル類」そして「各家庭ごとの電源の供給事情」など、枚挙にいとまがないほど。


さらに小さく細分化していくと選択する真空管やエンクロージャーなどに及び、それぞれの相性まで考え合わせるともうエンドレスだ。

しかも、どの1か所でも手を抜くとそのレベルに落ち着いてしまうという怖さがある。

そして、忘れてはならないのがスピーカー絡みの要素の一つとして縁の下の力持ち的存在の「ネットワーク」。

市販のスピーカーをそのまま使う人には生涯にわたって無縁の代物になるが、周波数帯域に応じて個々のユニットを組み合わせながら使う人間には心強い存在である。(チャンデバは使わない主義なので念のため)

もちろん、それが良いか悪いかは別の話になるが、オーディオを骨の髄まで楽しむという点では絶対外せない代物だと思っている(笑)。


今回、そのネットワークによる音の違いを実感したので述べてみよう。

現在、我が家でいちばん活躍しているスピーカーがこれ。



サブウーファーとして活用している右端の「D123」(JBL:口径30cm)のハイカットを「100ヘルツ」にするか「200ヘルツ」にするかで、天と地ほど音が変わってくるのだから恐ろしい~(笑)。

今回の場合は、「200ヘルツ」にすると音が全体的に濁ってくるのでコイル(ムンドルフ)を継ぎ足し「6.8+8.2=12mh(ミリヘンリー)」にして「100ヘルツ」にしたところ、ようやく落ち着いた。



やはり低音域の処理は全体の死活を大きく左右するようですね・・、今さらの話ですがね(笑)。



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