「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

清純派 VS 無頼派

2018年03月22日 | 独り言

つい最近のブログでもちょっと触れておいたが、オーディオ愛好家はおおよそ二つのタイプに大別されるようだ。それは「オリジナル派 VS 改造派」。

つまり、メーカー既成のオーディオ機器の性能をそのまま素直に信用して使用するのが「清純派」とすれば、「少しでも隙があれば改造して音を良くしてやろう」と虎視眈々と狙っているのが「無頼派」と言えばいいのだろうか(笑)。

比率から言えば「無頼派」が圧倒的に少数だろうが、もちろんどちらがいいとか悪いとかいうことではないが、自分の場合はどちらかといえば「無頼派」に属している。

対人間には奥手で清純派であることを自認しているが、せめてオーデイオ機器ぐらいは大胆な無頼派でいこうというわけで、見てくれや世間体はあまり気にならず、ただ気に入った音さえ出てくればそれで満足。

このブログの読者ならたびたび拝見されているように、乱雑そのものでSPコードや電源コードが平気で「のたうち回り」、整理整頓が行き届いていない我が家のオーディオルームが何よりもそのことを物語っていよう。

そういえば、つい最近のことだがどなたかのブログに我が家のオーディオルームを引き合いに出されて「とてもクラシック音楽を聴く雰囲気ではない」事例の一つとして掲載されていたので愕然としてしまった。

そう言われてみると、たしかに「ごもっとも」ですよねえ(笑)。

今や「音楽」と「音の探求」が半々になっていることを素直に認めるが、それかといって改める気はさらさらない。誰に阿ることなく、納得がいくまで好きなようにやるだけである。

何しろ「老い先」が短いんだから理想の音を目指しつつ「座して死を待つ」ことだけは真っ平ごめんの心境だ(笑)。

話は戻って、それでは実際に「無頼派の面目躍如たる」具体例を挙げてみよう。

現在使用しているプリアンプはおよそ40年以上も前に製作されたもので「クリスキットのマークⅥカスタム」(12AU7×6本)である。

当時、とても有名だったオーディオ技術者「桝谷」氏の快心の作で改良に改良を重ねてとうとう最後の「マークⅥ」に行き着いたもの。

これは懇願して仲間から譲ってもらったものだが、特徴は回路がLチャンネルとRチャンネルの上下2層構造になっており左右のクロストークが少ないためセパレーションが抜群で音の濁りが少なく清聴感が際立っているのがとても気に入っている。

     

これまでプリアンプには散々苦労してきたが、この「マークⅥ」でとうとう理想のプリアンプに出会ったと大喜びしたものだった。もっとも、目の玉が飛び出るような高額のプリアンプを使ってきたわけでもないのであまり大きなことは言えないが(笑)。

ところで、このプリアンプは古い製品だけあって大幅な内部改造がしてあり、たとえば現代ではまったく不要な「テープモニター」回路をはじめとして「リバース」「バランス」「副次的なボリューム」などがいっさいジャンプされている。

それはそれでいいのだが、何せ使ってあるコンデンサーなどの劣化も心配なので故障したときの用心のため2台目を確保したくなり、まったく同じ型式のものを運よくオークションで落札した。

スペアを欲しがる心配性は治りませんねえ(笑)。

これは愛知県にお住いのクリスキットに精通された愛好家が完璧にオリジナル通り復元したもので、たしか半年ほど前のことだった。

到着当時に、「改造版」と、この「オリジナル版」とを聴き比べてみたところそれ程大きな差は見受けなかったが、やはり改造版の方が不要な回路を通さない分、音が一段と澄み切っている印象を受けた。もちろん比較しての話でありオリジナル版だけ聴けば、もうこれで十分というレベルである。

しかし、それ以降ずっと迷ってきたのが、この「オリジナル版」を改造してもらうかどうか。

仲間によると「な~に、2時間もあれば改造できますよ。付け加えるのではなくてジャンプするだけですからね。」との心強い言葉をもらっている。

ただし、改造してしまうと将来もしオークションに出品したときにお値段が「二束三文」になるのは目に見えている(笑)。この市場では音がどうあろうとやはり「オリジナル優先」である。

自分だって、どこの馬の骨が弄ったか分からないような改造品を落札するのは真っ平ごめんなのでその心理状況はよく分かる。

はたして名を取るか実を取るか、「沈思黙考」(?)すること3か月余り、とうとうこのオリジナル版を改造してもらうことにした。その理由の第一は稼働時間の問題。

何しろ我が家の場合、数あるオーディオ機器の中でプリアンプの稼働時間がもっとも長い。たとえば朝6時頃から夜20時頃までとすると、途中休憩が若干入るものの14時間ものスイッチオンの状態となる。

そこで、この2台の「マークⅥ」を使い分けるとすると負担も半分になるので故障のリスクもきっと少なくなるはず。そういうわけで、つい先日、仲間に来てもらって作業をしてもらい、改造後の音出しもめでたく完了して万事うまくいった。

後日のために現時点(2018.3.22)でのプリアンプ2台の振り分け方を記録しておくことにしよう。

CDトランスポート(dCS)は共通である。

第一系統

DAコンバーター「エルガー プラス」 → プリアンプ「マークⅥ1号機」 → パワーアンプ「300B」(モノ×2台) → スピーカーJBL「D130+175」

第二系統

DAコンバーター「ワデイア
27ixVER.3.0」 → プリアンプ「マークⅥ2号機」 → パワーアンプ「PP5/400」ほか5台 → スピーカー「AXIOM80」ほか2台

この2系統のシステムをおおむね午前と午後に交互に振り分けて聴いているが、精神的なストレスがなくなって極めて快調である(笑)。

 

 

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