「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

ダメ押しの一言

2014年03月01日 | オーディオ談義

今日からいよいよ3月。2月は逃げる、3月は去るという言葉があるが、ようやく春が忍び足でやってくる。

さて、我が家の購読紙は地元紙と併せてとかく「左寄り」との噂がある朝日新聞(朝刊のみ)。

自分はどちらかと言えば「右寄り」を自認しているので、思想的な見地からすると他の新聞に乗り換えてもいいのだが、つい面倒くさくてそのままになっている。政治以外のニュースは別に偏向しているわけでもないし、ま、いっか~。

その朝日の一面の下段に掲載されている「天声人語」(2月27日朝刊)に興味深い記事(抜粋)があった。つい最近なのでご存知の方もきっといるに違いないが紹介させてもらおう。

「人間が性悪だというのは正確な表現とはいえないと、政治学者の丸山真男はいっていた。人間とは実は“取扱注意”の品物だという。<善い方にも悪い方にも転び、状況によって天使になったり悪魔になったりするからである>」

この世には、やれ騙したの、やれ騙されたの与太話が後を絶たないが、(人間を)「取扱に注意を要する品物」だと「醒めた目」で見つめるだけで犯罪が大幅に減りそうな予感がする(笑)。

閑話休題。

ここから前回の続きになります。

さて、その変幻自在の人間についてだが残念なことに人生経験を積み重ねるにつれて胸がワクワク・ドキドキする機会が段々と減っていくように思えて仕方がない。マンネリズムの弊害をここで述べたいわけだが、そういう中で日常的に熱中できる趣味を持っていると、いろんな変化を通じてその
ワクワク・ドキドキ感絶えず味わえるのでとてもありがたい。

「砂を噛むような人生」になるかどうかの境目は趣味にあり!

オーディオの愉しみの一つとしてシステム中のいずれかの機器を入れ替えたり、真空管やちょっとした定数を変えたりしたときの最初の音出し時の高揚感はたとえようもない。この辺はマニアならご存知のとおりだが、友人、知人たちとの交流も新たな視点を切り開く端緒になることが多いので昔から大歓迎である。

結論から言うと、今回の(22日)Aさんのご来訪もその後のシステムの「変化」に繋がるアドバイスをいただいたのでたいへん有難かった。

はじめに、いつものように両方の「AXIOM80」を聴き比べていただいたが、前回のブログで述べたように自作エンクロージャー入りをベストの位置に設置したにもかかわらず「オリジナル・エンクロージャー入りの方が明らかにバランスが取れていて表現力に緻密さがあります。」
とのご意見。

            


「やっぱり、オリジナル入りに一日の長がありますか。」所詮は自己流工作の悲しさですね~。

だがしかし、である。

「オリジナル入り」だってARUに目の詰まった金網を独自に一枚被せたおかげでようやく音の重心が見事に下がって今の音があり、それはAさんも先刻ご承知のはずで、以前「たった1枚の金網でこんなに変わるんですか!」と驚いておられたほど。

「コストと妥協しがちなメーカーの仕様をそのまま鵜呑みにすることはしない」という長年のポリシーだけはいつまでも失わない積もり。まあ、「〇〇〇、蛇に怖じず」という言葉もあるのだが(笑)。

また、例によって出力管WE300Bオールドと1988年製のWE300Bを比較試聴した結果、往年の名指揮者トスカニーニの演奏をたとえに持ち出されたコメントは非常に興味深かった。

「トスカニーニの指揮はオーケストラの各パートに順次スポットライトを浴びせて謳わせていくやり方が実に巧みです。WE300Bオールドには見事にその表現力を感じますが、1988年製はただ平面的に音が鳴っている感じですね。」

結局、両者の顕著な違いは音の「奥行き感の表現力」に起因するのだろうが、本格的に音楽鑑賞するうえではこの辺が大きな差になることは否定できない。な~に、1988年製はまだエージングの段階なので使い込んでいくうちに1950年代の音にきっと近づいてくれることだろう。

なお、プリアンプに新たに装着した「6922」(メイド・イン・HOLLAND製、6DJ8の高信頼管)の印象については特段のコメントなしで「違和感なし=GOOD」と解させてもらった。ただ、目ざとく「ほう、ピンが金足ですねえ!」。

これまで金足ピンのミニチュア管を沢山使ってきたが、まず大きく期待を裏切られたことがない。近代管のエレハモだって金足ピンには好印象を持っている。

さて、いよいよ最後になってJBL3ウェイシステムを聴いていただいたところ、「このシステムだけを聴くと違和感がないのですが、AXIOM80を聴いた後ですとやはり物足りなさを感じますね。残念ながらペルティーレ(テノール:往年の名歌手)が力の限り全身全霊で歌っている印象をいっさい受けません。」

ちなみに、テノールでは不世出の名歌手として「デル・モナコ」が有名だが、知る人ぞ知る「ペルティーレ」はその上を行くと思っている。

「やっぱり、そうですか・・・・」。以前から気になっていたがとうとうこれが「ダメ押しの一言」となった。

仕方がない、いよいよJBL3ウェイ・マルチ・システムの「LCネットワーク」を見直すとするか!

一晩眠って翌朝になっても、まったく考えが変わらなかったのでさっそく作業に取り掛かった。

以下、続く。
 

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