「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

選択の妙味

2016年04月21日 | 独り言

ときどきオーディオの魅力とはいったいどこにあるんだろうと、考えることがある。

もちろん「好きな音楽を好きな音で聴きたい」という本来の目的はあるにしても、それだけではこうも熱心になれそうもない気がする。なにしろ、人生の酸いも甘いもそこそこ噛み分けてそろそろゴールが見えてきた人間が毎日毎日飽きもせずに同じようなことを繰り返しているんだから不思議と言えば不思議。

ま、人それぞれに理由があろうがじぶんの場合は「選択の妙味」にあるんではなかろうかという気がしている。

たとえば人生は“おぎゃあ”と生まれて以降、些細なことから大きなことまで選択の連続で成り立っている。まず大きな節目となる岐路といえば進路(学校)の選択、就職先の選択、そして伴侶の選択、居住地の選択などだが、良きにつけ悪しきにつけまず二度と「やり直し」がきかない。

もちろん転職や離婚、引っ越しなどもできる事はできるがそれがはたして正解かどうかは未知数だし、その間にも確実に歳だけはとっていくので時間という制約が大きく立ちはだかっている。

そういう「やり直し」の利かない人生の「ウサ晴らし」をオーディオの世界で果しているんではなかろうかと思うのである。

そう「江戸の仇を長崎で」というわけで、オーディオは何回も簡単に選択のやり直しが出来るしあまり人にも迷惑をかけないところがいい(笑)。

それでは具体的に、この2日間(19日~20日)の「ウサ晴らし」の実例を挙げてみよう。

前回のブログでは、テクニクスのディヴァイデイング・ネットワークを使ってJBLの「075」ツィーター(1200ヘルツ~)を鳴らしてみたところうまくいったことまでは記載していた。

その続きだが、テレビの音とは違って今度は本格的な音楽を鳴らしてみようというわけでオペラ「マクベス」(ヴェルディ作曲)の出番となったが冒頭のブラスの咆哮を聴いただけでガックリ。

こりゃアカン!チャラチャラした音になって、やっぱり075に1000ヘルツ付近を持たせるのは無理だと分かった。

そこで、075の代わりに持ってきたのが先日購入したワーフェデールのコーン型ツィーター(口径10センチ)だ。

          

能率が低いのでネットワークのボリュームをフルに上げて試聴したところ、「075」よりもはるかにいい!ウーファー(~1200ヘルツ)がフィリップスだから、完璧なヨーロッパトーンだ。

小躍りしながら19日が経過し、翌20日(水)となった。

一晩寝るといつものように熱が冷めてきて(笑)、もうちょっと中高音域に「スカッと爽やかさが出てくれたら言うことなしだが・・」とつい欲が出てきた。そうなると今度はシングルアンプの出番となる。

よし、71Aプッシュプルアンプから171シングルアンプへと交替。

          

ドライバー管を「MHL4」から「MH4」(メッシュプレート)へ、整流管をカニンガムからSPARTONの480に代えたりしながらの音づくり。これでようやく「クラシックはこれで十分だろう」という域まで達した。

ここで止めておけばいいのに、また欲が出てきてジャズがうまく鳴ってくれれば言うことなしだがと、名盤「サキソフォン・コロッサス」(ソニー・ロリンズ)を鳴らしてみた。ソースのゲインがとても低いのでオーディオ泣かせの盤だが、これを聴いてまたもやガックリ。

いかんせんパワーが足りない!

「音色はいいんだが押し出す力が足りないなあ」と、ため息をつきながらまたもやアンプの交替。とうとうPP5/400シングルアンプの出番となった。もう何が何やら訳が分からん(笑)。

         

これにてようやく一件落着。

しかし、よく考えてみるとこの組み合わせは1か月前と同じで結局「堂々巡り」だった!

それにしても人生もオーディオのように選択肢が多いともっと充実して楽しくなるんだがなあ(笑)。


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