2月8日(土)の夜に「音泉タウン JAZZ LIVE IN BEPPU」が開催された。
温泉どころ別府にちなんで「音泉タウン」なんてなかなか面白い。「良質な音の泉」がこんこんと湧き出てくれればいいのだが(笑)。
実はこういうコンサートがあるなんて前日までまったく知らなかったのだが、家内の親友の子どもさんが地元の市役所に勤務しており、後援している関係上「チケットを買ってくれませんか」との依頼があって、やむなくお付き合いで出かけたもの。今回の4日間の飛び石連休で娘が帰省していたため、家族3人での鑑賞となった。
18時からの開演なので、どうせならいい席をとろうと5時頃に到着。まだ閑散としていたので中央の前から8席目を獲得。
ここまではよかったのだが、5時半ごろに場内放送があって「東京が大雪のため出演者の到着が遅れています。開会を30分延期して18時半からにします。」
あれあれ、東京の大雪なんてまったく他人事と思っていたら、こんな身近なところにも影響が出てくるなんて!
思わずピンときて娘と話したことだった。「おそらく開演は19時ごろになるよ。いきなり1時間も伸ばすと言うとお客にショックを与えるだろうから、小出しにするつもりだ。18時半頃になったらあと30分待ってくださいと案内があると思うよ。」
娘も「そうねえ、お父さんは鋭い。」と感心してくれた(笑)。
そして、18時20分ごろになって場内放送。
「ただいま、電車がようやく別府駅に到着しましたので迎えに行ってます。18時45分頃から開演の予定です」
どうやら予想が半分的中した模様。飛行機から新幹線に乗り換えたそうで、今回のコンサートの仕上がりぶりが今から目に見えるようだ。
なんといっても事前のセッションもなく、移動で疲れ切った体で「ぶっつけ本番」なんだから。
おまけに肝心のヴォーカルが急に交替とのこと。いったい、どうなってるんだ!
当初に予定されていた「森 郁」(もり いく)さんはパンフによると「父は元中日ドラゴンズの“森 徹”」とある。この選手を覚えている方はきっと少ないに違いないが、自分はよく覚えている。巨人の長嶋と同世代の選手で早大出身のスラッガーだった。
ズングリむっくりの腕っ節が強い長距離砲で打球が実に早かった。選手生命が短かったので記録に残る成績は残せなかったが記憶には残る選手だった。
さて、コンサートの結果だが生の楽器の音を大いに期待していたのだが、楽器のすぐそばにマイクが置いてあるものだから壁に設置してあるスピーカーの音がやたらに大きすぎてガッカリ。これなら我が家で聴く音の方がいい(笑)。
演奏についても欲を言えばきりがないが、とりあえずお上手だったと言っておこう。とにかくこんなコンディションのもとでご苦労様~。
さて、翌日の日曜日の朝の「TBSサンデー・モーニング」を何気なく見ていたら「森 徹」さん死去のニュースがあった。肝臓がんで6日(木)に亡くなられたとのこと。
道理で、ご息女の「森 郁」さんが別府に来れなかったわけがよ~く分かりました。
大雪の影響やら、ご家族の御不幸やら、とんだ災難に見舞われた別府の夜のコンサートだった。