「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

鉄は熱いうちに

2014年02月06日 | オーディオ談義

「鉄は熱いうちに打て」という言葉があるので、前回のブログ「秘密兵器」の余韻冷めやらぬうちに関連記事をアップしておこう。

                   

全国のどんなマニアでも直径わずか0.6mmの細い銅線(再掲)のSPコードを使っている人はおそらくおるまいと、豪語(?)したわけだが、目敏くこの記事を見つけられたオーディオ仲間のMさん(奈良)からさっそく次の様なメールが届いた。

「本日のブログの細線の件ですが、0.4mm説が 47研で述べられています。ラインケーブルにも良さそうですね!参考になればと思いご紹介致します。既にご存知でしょうか。ユニークなスピーカーシステムを作った富士通テンも細線を推奨しています。Model 4708 Input Audio cable kit “OTA kit” | AudioLabo 47研究所「http://www.47labs.co.jp/4708.html かっぽう着を着て、色々と試してください。」

ウ~ン、負けた!何と、自分よりももっと上手(うわて)がいて直径0.4mmの単線を推奨しているオーディオ・ケーブル・メーカーがいたのである。

なお、「小保方」女史になぞらえて「かっぽう着を着て」とは、いつものことながらMさんの巧まざるユーモアに思わず吹き出してしまった(笑)。

とにかく、すぐにこのウェブサイトを開いて読んでみると実に興味のある事柄が記載されていた。40年以上に亘って数知れない失敗を繰り返してきた我がオーディオ経験に照らし合わせてみても納得の一言なので、忘却の彼方に飛んで行かないように印象に残った部分を抜粋して記録してみた。(ただし、
興味のある方は直接サイトをご覧ください。)

もちろん内容を、信じる、信じないは読者の自由なので念のため。

☆ ケーブルについての基本的なポリシー

 当社はおそらくどのメーカーよりもケーブルに対して醒めた目を持っている。オーディオシステムに置かれたケーブルは必要悪以外の何物でもなく、その存在を小さくする努力にしか進化を認めらない。当社にとってケーブルの進化とは「消滅へのプロセス」であり、(当社が製作した)〇〇〇〇は自らの存在を極限まで矮小化したケーブルシステムだ。

☆ ケーブル自重

ケーブル自重は当社にとって重要なファクターだ。ケーブルは自重によって自らを振動体(床、壁)に押しつけ、重いケーブルほど芯線が受け止める振動の衝撃は大きくなる。芯線を振動からアイソレートするべきダンピング材がケーブル自重の増加に一役買うので、意図したほどのダンピング効果が得られないばかりか、ダンピング材に蓄えられた振動エネルギーの解放を、これまたダンピング材が妨げるため、音楽のダイナミクスの変化がケーブルに吸収され、リズムが立たない。この悪循環を断ち切るにはケーブル自重を軽くする意外に有効な手立てはない。

☆ 芯線直径

「太い芯線は重低音が出る」というのは本当だ。ただし、その重低音がソース(CDやレコード)に含まれるものかどうかは疑わしい。太いケーブルを使って重低音が出たとしても、その先にはウーファー(低域用ユニット)の“か細い”ボイスコイルが繋がっている。したがって、その重低音がソースに含まれるものであれば、ボイスコイルと同じ線径のケーブルを使っても再生されるはずだ。つまり、ケーブルによる低音の差とは固有振動数の異なるケーブルの音色の差でしかない。

太い芯線は振動エネルギーの蓄積が大きく、エネルギーの解放が遅れるため、音楽のダイナミクスの細かな変化に追従できない。いったん振動すると止まりにくく、振動(鳴き)を止めるために芯線を締め上げると逆にストレスがかかる。それは音の伸びを妨げ、周波数レンジを狭める。同様に重いケーブル自重や、きつい撚り合わせも芯線にストレスを与える。ケーブルに限らず、あらゆるコンポーネンツに与えられる「ストレス」と「ダンピング」は音楽の躍動感を殺す2大ファクターだ。

もう一度ウーファーのボイスコイルの太さに戻って考えて欲しい。質の良い低音をケーブルの太さに求めるのは本筋ではない。もっと別のところ、つまり電気の通り道の太さにではなく、振動の通り道の明快さに求めるべきだ。

☆ その他(特記事項)

 ケーブルをひもやビニタイで縛らないこと。どうしても必要な場合はゆるゆるの状態に。また、シールド線は被せないこと。効果がないばかりか、逆にアンテナとして働く場合の方が多い。

 +側と-側のケーブルはツィストしても、しなくてもよい。前者では音像型になり、ハムに対しても若干強くなる。後者ではレンジの広い音場型になる。当社はこちらを好む。なお、ツィストする場合はけっしてきつく撚りあわせないこと。芯線にストレスがかかり、レンジが狭く歪っぽい音になる。したがって、1ターンあたり3cm以上の緩いツィストにすること。とにかく「ケーブルにストレスをかけない」これがもっとも重要なキーワード。

とまあ、以上のような内容だった。

極細の銅線を用いたSPケーブルの効果は我が家の「AXIOM80」の2セットで既に実証済みである。こうして理論的支柱を得たので、大いに自信が付いた。

実を言うと、あまりにも良かったものだから我がJBL3ウェイ・マルチ・システムの方にもこの銅線を使おうと再度オークションで購入して40m分を確保していたのだが、「理論と現象」の両立の観点から今一つ確信が持てなかったので躊躇していたところだった。

ど~れ、これからさっそくケーブルづくりに取り掛かるとするかな(笑)。
 


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