「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「AVまた楽しからずや」~

2012年05月01日 | オーディオ談義

28日(土)の昼下がりのこと、今回のゴールデンウィークで9連休を取得して大阪から帰省する娘を迎えにカミさんと二人でJRの駅まで迎えに行った。

到着まで少しばかり時間があったので隣接する大型電気店を覗いたところ、2階のメインフロアーで大型液晶テレビが数機種展示してあったので近づいてみた。

すると、びっくり仰天。シャープの液晶テレビ(アクオス)52インチが展示品限りとはいえ14万8千円。

7年前に同じアクオスの45インチを購入したときはたしか4倍くらいしたはずで、まったく信じられないほど安くなっている。

傍らにいる店員さんに「こんなに安いと儲けなんかないでしょう。シャープさんが可哀想ですね。」と同意を求めると、頷きながら「そのとおりです。シャープはひところに比べて随分安くなってます。しかし、同じ液晶テレビでも東芝のレグザは強気で値引きをしていません。」

「東芝は原子力関係など手広く商売を広げているのでテレビ部門の比重が小さいからそんなことが出来るんだろうねえ。そもそも企業の基盤が違うから~。」

それにしても、この52インチの薄型テレビが欲しくなった。巨人ファンのカミさんが自室で観ているテレビは32インチなのでこう、もちかけてみた。

「52インチが欲しいなあ。オーディオルームに置いてある今の45インチはお前にやる。32インチは娘に払い下げればいいじゃないか」

カミさんも”まんざら”ではない様子で「電気店が32インチを大阪までサービスで送ってくれるといいけどねえ」

しかし「あなた”いくら出す”?」と、しっかり訊いてきた。

「ウ~ン、まあ、娘が32インチを要るかどうか尋ねてみないとなあ」と急に歯切れが悪くなる自分。どうやら一気呵成にいこうとした作戦は失敗。

娘が使っているテレビは15年ほど前に購入したソニー製のブラウン管13インチ。宝塚”おたく”でブルーレイ・ディスクでせっせと「宝塚専門番組」を録りためているのに、カミさんに似てなかなかの「しっかり者」だから「これ以上荷物を増やしたくない」なんて言いながら、ガンとしてテレビを買い替えようとしない。

娘がいくらか(お金を)出してくれると、この商談はすぐに成立なのだが、そういうわけで
ちょっと望み薄。

ところで、近頃はCDで音楽を聴くよりも興味のあるテレビ番組を録画して観る時間の方が多くなった。どうやら「視覚+聴覚」は「聴覚」オンリーよりも優勢のようである。情報量が圧倒的に違うので、脳の方もつい安易な道を選ぶのではあるまいか。逆に言えば脳が退化しつつあるのだろう。

いろんな番組を録画しては観た後であっさり消去する昨今だが、未来永劫、絶対に取り消すことのない宝物のような番組がある。

女流ヴァイオリニストの「アンネ・ゾフィー・ムター」が弾くモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。それも1番から5番まで全曲録画した番組。

録画日時   2007年10月1日(月) NHKーBS2「クラシックロイヤルシート」(130分)

収録場所   2005年12月 モーツァルト劇場(ザルツブルク)

演   奏   カメラータ・ザルツブルク  

                  

娯楽番組をひとしきり観た後、口直しにこの番組を観ることが多いが、何せすぐにスイッチを切り替えて観られるのが強みで、これまでもう何回視聴したか分からない。 

とにかくムターは美人だし、姿もいいし、演奏もいいし、最高スピードでHDDに録画したこともあって音質も抜群。しかもNHKなので途中でCMが入ることもなく、聴き始めるとつい嵌ってしまい最後の5番まで通しで聴くことが再々。まったく聴き飽きない。しかし、最大の強みは曲目自体が大好きだから。

ちなみに、モーツァルトが作曲した「ヴァイオリン協奏曲」は5番までとされているが、7番まであるという説がある。そこで、オークションでカントロフが弾いた「6番と7番」を手に入れて聴いてみたが、これは明らかに作風が違うしこの協奏曲が持つ独特の流れるような躍動感がないのでモーツァルトの作曲ではないと確信した。

                   

さて、AVというとメル友の新潟のSさんから「AVまた楽しからずや」というメールが先日届いた。差支えないと思う範囲でご紹介させていただく。

オーディオが一応完成したので、その後、一気にビジュアルも完成させました。
オペラと古い映画が見たかったので、まとめてみましたが、画像のようにシンプルなもの。 

製品には素人が手を出す余地はなく、コードをつなぐだけという世界でした。でも安くあがりました。 

ロールスクリーンが3000円、プロジェクタが18000円(オークション)、DVDレコーダが15000円(オークション)、合計で40000円以内で完成しました。 

LDプレーヤーを買ってから、20年以上も滅多に動かすことがなかったのですが、その間のITの技術革新が激しく、中古で十分満足できる画質です。 

○○様(自分のこと)に「プリアンプ不要論」がありましたが、AVだけは完全にプリアンプ不要ですね。AVセレクタで十分です。DVDレコーダでTVやVHSも見れますから、これがセレクタのようなものです。 

音は2A3シングルでアンプにボリュームがあります。 

昔、五味康祐が4チャンネル不要論を唱えていましたが、AVにおいてもステレオで十分なんですね。 これで全体のシステムがまとまりましたが、中古品利用でオーデイオ復興も安くあがりました。新製品というとサンバレーから買ったプリアンプSV-3くらいのものです。  

モーツアルトはドン・ジョバンニをLD(カラヤン指揮1989年ザルツブルグ音楽祭)で手にいれ、本日聴きました。いや、圧倒されました。また、魔笛と異なった情念(業とでもいうか)の世界、ポンテとの合作でしょうが、モーツアルトもすごい作品を残しましたね。映画は「カサブランカ」と「サウンド オブ ミュージック」これも本当によかったです。 

思いだしてみると、映画館はあまり好きではなく、ほとんどテレビの洋画劇場でしたね(淀川さんとか荻さんとか)。 

それをホームシアターで再現していることになります。五味康祐が興行師の家庭で育って、映画館では2A3のパラプッシュを使っていたとか書いていましたけど、戦災で自慢のウエスタンのシステムも灰になったとか。 

2A3の音には何か郷愁を感じるのですが、電蓄に使われていたとか聞きますけど、映画館で使われていたんでしょうね。 

戦後300Bが日本に入ってきたのでしょうが、それを使える映画館は限られていたでしょうから。 

「カサブランカ」が1942年、「風と共に去りぬ」が1939年、2A3や300Bのアンプで当時の映画を見るのも一興です。 直熱管シングルもようやく認知されてきたのに、その開発当時の映画事情などとの関連など書くライターもおらず、評論家はメーカーの宣伝マンですから、オーデイオ雑誌が面白くないのも当然です。 

そういえば、孤軍奮闘の感のあったキット屋の店主日記も10年の歴史を閉じるとか。 

オーデイオを商売にして面白い人というと大橋さんくらいでしたからね。キット屋も発展されて、趣味仲間のような記事も書きづらくなったのでしょうね。 

とりとめのないことを書いてきましたが、一段落してこんなことを考えていました。

「AV」(Audio Visual)
についてはオーディオ・マニアの間でいろいろ論議があるところだろうが、自分はオーディオに親しむ時間が増えるのでSさんと同様の積極派。

また「ドン・ジョバンニ」は聴けば聴くほど素晴らしい音楽だが、ドラマチック性のあるストーリーと登場人物の心理描写も大きな魅力で、”しぐさ”などを通して情念の在り様が分かりやすく伝わってくるので鑑賞するなら映像つきの方が断然いい。この辺は「魔笛」と随分違う。「ドン・ジョバンニ」の方が好きという人の気持ちもよくわかる。

なお、「キット屋の店主日記」が無くなったが、楽しみに読んでいる人が多かっただけに惜しい。しかし、ほとんど毎日更新しながら10年も続いたとはまったく恐れ入る。店主さんには自然と頭が下がる。

自分の場合なんか2~4日おきの更新なのに「5年半」でもうアップ、アップの息切れ状態。

近頃はパソコンと対面してみるものの、何をテーマにしようかと”ネタ切れ”で困っている。その日の気分任せで適当に作るものだから過去記事との矛盾が出てきたりするが、ま、いっか。

「ボケ防止」のために取り組んではいるものの、はてさて、いつまで続くことやら・・・・。

 


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