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アメリカ村に象徴立つ

2021-06-13 | 先住民族関連
読売新聞 2021/06/12 05:00
美浜・三尾地区
 明治時代以降、多くのカナダ移民を送り出し、「アメリカ村」として知られる美浜町三尾地区に、カナダ先住民族の彫刻家が制作したトーテムポールと、「カナダ移民の父」と呼ばれる地区出身の工野儀兵衛(1854~1917年)の胸像が設置された。同町は「移民の歴史を伝え、カナダとのつながりの象徴になる」と期待している。(森本寿夫)
先住民族作トーテムポール■「カナダ移民の父」胸像
 トーテムポールは、高さ約4メートル、直径約70センチ。樹齢300年以上のレッドシダー材で、先住民族のダレン・イエルトンさんが制作。移民を語るのに欠かせないサケなどの姿が刻まれている。移民の歴史を伝える「カナダミュージアム」の庭に胸像とともに設置された。

設置されたトーテムポールと胸像(中央が高井さん、美浜町で)
 2019年、日本カナダ商工会議所(カナダ)のサミー高橋会長が過疎化に悩む三尾地区の現状を知り、「地域の観光資源に」と、本場のトーテムポールの寄贈を提案した。儀兵衛のひ孫の高井利夫さん(72)(兵庫県姫路市)が賛同し、理事長を務めるNPO法人「国際協力推進協議会」の資金で実現した。
 高井さん自ら費用を出した胸像は、銅製で高さ約70センチ。50歳代ぐらいの写真をもとに作られ、口を真一文字に結んだ精悍せいかんな顔立ちをしている。
 儀兵衛は1888年、カナダ・バンクーバーに単身渡航。豊漁を目にしてサケ漁に従事し、地元住民を呼び寄せて移民社会の発展に尽力した。カナダの三尾出身者は1940年に2000人以上に達したとされる。
 5月に開かれた除幕式で、高井さんは「アメリカ村の歴史を風化させないよう、少しでも役に立てれば」と語った。
 カナダの高橋会長とイエルトンさんは、コロナ禍で出席がかなわなかったが、現地の日系人向けの邦字ニュースサイトでもこのニュースが取り上げられたという。
https://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20210611-OYTNT50151/
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