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アイヌ民族伝統の手仕事 商品化目指す 料理、手芸、木彫り…浦河の女性3人がグループ イベント出店やツアー受け入れ

2019-06-01 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/01 05:00
 【浦河】町在住のアイヌ民族の女性3人が、民族伝統の手仕事や料理の商品化に取り組むグループ「あぷかし」を結成した。文化の保存・継承や後継者育成につなげながら、経済的な自立を目指したいといい、イベントでの出店や観光ツアーの受け入れなど精力的に動き始めた。
 3人は代表の八重樫由美さん(52)と小倉直美さん(52)、堀悦子さん(66)。「あぷかし」はアイヌ語で「歩く」の意味で、「アイヌとして一歩ずつ歩んでいく」(堀さん)との思いを込めた。料理、手芸、サラニプ(編み袋)作り、木彫りなど、それぞれ得意な手仕事を活動に生かす。
 5月から本格始動し、13日には大手旅行会社の日本旅行が企画した大阪発のツアー「北海道日高でアイヌ文化にふれる旅」の21人を堺町生活館で受け入れた。伝統技法を用いたお守りストラップの作り方を教え、昼食にキンキのチタタプ(たたき)やシカ汁など伝統料理を振る舞った。堀さんは「アイヌ文化に触れてもらえて良かったが、ストラップを作れない人が5人いて、少し難しかったかなと反省した」と振り返る。
 5月中は、5日の浦河桜まつり、大型クルーズ船がやって来た10日の浦河港での物産市にも出店し、アイヌ文様刺しゅうを施したポーチや髪飾りなどの小物を販売した。
 現在は土産品として、昆布たれをかけた団子「コンブシト」を冷凍の真空パックにできないか検討中だ。将来的には手仕事の教室を開いたり、自前の店を持ったりできないか、3人は夢を描く。八重樫さんは「商品として出すには自分の腕はまだまだと感じるが、活動が少しずつ収入につながれば」と語り、小倉さんは「自分たちでどこまでできるか楽しみ。ワクワクしている」と意気込んでいる。(細川智子)
※「サラニプ」「チタタプ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/310803
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