映画.COM 2024年9月2日
壮大な愛の物語だった。父への愛、息子への愛、娘への愛、姉妹愛、兄弟愛。賢いコーラと鷹の眼を持ち土地を知り尽くしているダニエル・ディ・ルイス!恋する二人になるのが早すぎたが、まず相手の眼を正面からじっと見つめることで恋が始まるというお約束を経ていたので許します。
音楽そのものは良かったが、ずっと奏でられている印象とここぞとばかりに流れるセンチメンタルなメロディーには少し食傷気味になった。映像素晴らしく、森林、滝と川、草原、切り立った岩壁、広い空に山々の稜線とIMAXで見ることができたらと思った。暗闇のシーンが多くテレビ画面ではあまりよく見えなかったのは残念だった。その自然の中で英仏が戦い、それぞれの側で民兵として戦わせられる複数のインディアン族、残酷で白人化したインディアンもいれば誇り高いインディアンもいる。元々は共存していたろうに。諸悪の根源はヨーロッパからのこのこやってきた白人。英国は世界の土地全てを自分達のものにするのが使命だと~?彼らにとって土地はお金になるもの。違う。土地そのものが神様で祖先で大事な物なのだ。
「存在の耐えられない軽さ」で初めてダニエル・ディ・ルイスを見てこんなに素敵な俳優が世の中にいたのか!と衝撃を受けた。にも関わらず他のダニエル出演の映画を1本も見ないまま来てしまった。私的・ダニエル祭りをこれから始めようと思う。