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杉田政務官更迭「首相の判断遅い」 道内のアイヌ民族ら

2022-12-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞12/27 00:14 更新

 アイヌ民族や性的少数者らをブログなどで侮蔑的に表現していた杉田水脈総務政務官を岸田文雄首相が26日、交代させる方針を固めたことを受け、道内のアイヌ民族などから、杉田氏を擁護し続けた首相の姿勢や、交代のタイミングに批判の声が上がった。
 首相は11月末以降、野党が繰り返し求めてきた杉田氏の更迭を拒否し、続投させる意向を示してきた。「首相の判断は遅い。日本はヘイトスピーチがまかりとおる社会なのかと落胆している」と札幌市の多原良子さんは声を震わせた。
 多原さんは2016年、所属する札幌アイヌ協会の会員2人と、スイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会に参加。その際のアイヌ民族の衣装を着た自らの写真を、「日本国の恥さらし」などといった言葉とともに杉田氏のブログに投稿された。多原さんは「政府はこれで差別問題を幕引きできると思わないで。杉田氏の議員辞職も求める」と語気を強めた。
 道内のアイヌ民族や研究者らでつくるアイヌ政策検討市民会議は12月上旬、杉田氏の更迭を求める意見書を首相宛てに送付していた。メンバーの一人で、平取アイヌ遺骨を考える会の木村二三夫共同代表(73)は通常国会の開会前に、秋葉賢也復興相と同時に交代させることを批判。「問題をうやむやにしようとしている。今後も社会的少数者への差別に対して、抗議の声を上げ続ける」と力を込めた。
 杉田氏はまた、雑誌の寄稿で、性的少数者に対し「生産性がない」と表現していた。札幌市中央区のゲイ当事者満島てる子さん(32)は「トカゲのしっぽ切りで終わらせず、議員が性的少数者に対して理解を深める機会にしてほしい」と訴えた。(麻植文佳)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/781019/
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