読売新聞2024/02/10 10:24
明治末期の北海道・樺太を舞台に、金塊争奪戦を巡る元兵士とアイヌ少女らの活躍を描いた人気漫画の展覧会「連載完結記念 ゴールデンカムイ展」が10日、仙台市宮城野区のTFUギャラリーミニモリで開幕する。
カラーイラストなどが多数展示され、作品の世界にひたれる(いずれも(c)野田サトル/集英社)(9日、仙台市宮城野区で)
「ゴールデンカムイ」は週刊ヤングジャンプ(集英社)で2014~22年に連載され、全31巻の累計発行部数は2700万部(1月時点)。元兵士で「不死身」の異名を持つ杉元、アイヌの少女アシㇼパらが繰り広げる金塊争奪戦を軸に、歴史や狩猟グルメ、ギャグなど様々な要素が絡み合う物語だ。丹念な取材に基づくアイヌ文化の描写への評価も高い。アニメ化もされ、実写映画も公開されている。
会場では、120点以上のイラストのほか、作者の野田サトルさんが作画の参考に集めたアイヌの民具や衣服などの実物資料が展示されている。網走監獄をイメージした空間などもあり、物語を追体験できる。
また、全国6か所目となる今回の仙台会場では新たな展示も。野田さんのお気に入りのキャラクターで、秋田出身のマタギ・谷垣源次郎が作中でもらったアイヌの着物「アットゥシ(樹皮衣)」だ。野田さんの私物で、愛にあふれるコメントも添えられている。
3月24日まで。新作グッズの販売もあり、コラボカフェ(別会場)も初めて開催される。チケットは、10、11日は日時指定制でローソンチケット、12日以降の分はセブンチケットでも購入できる。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/cinema/20240210-OYT1T50008/